Kay こと慶伊道彦のCoffee Break
⭐︎9 よりの続き話

⭐︎10 レジメンタル・ストライプ / 毛並みの良さを象徴する小道具のひとつ
黒い黒紐で吊った縁なしの片眼鏡、ブラシでかきあげた薄くなりかけているくすんた薄茶の髪、手入れのいいダブルの紺のた背広に糊のきいた白いカラー、出身連隊の配色を使ったネクタイ —- すっかり揃っている ————————[黄金の銃をもつ男] イアン・フレミング
⭐︎11 ソックスのマテリアル / シルク、ウール、コットン
白いソックスは、白のフランネル・トラウザーズの時だけに許されるものです。マテリアルはウールかコットン、それ以外はダメです。——-[エティケット] エミリー・ポスト1940年版
靴下はチャコールグレーの絹。靴は磨き立てたマホガニーのような古い型で、真珠の飾りボタンがついていた。—————————————[ゴールド・フィンガー] イアン・フレミング
⭐︎12 ヘリンボーン / 魚の骨、杉綾模様、
淡黄色のウールの靴下、チャコールグレイのズボン、ボタンダウンのカラーシャツ、ノー・ネクタイ、それからイェールかハーヴァードかプリンストンあたりの人気のある大学院の研究科で、適当に時代がついたかに見える、矢はず模様(ヘリンボーン)の上着を着ていた—————-[テディ] J.D.サリンジャー
⭐︎13 ハウンド・ツース / ドック・ツース同じ柄をいう
ボンドは靴下をかえると、傷だらけの古い鋲打ちサクソン靴をはいた。黄ばみかけた黒白ハウンド・トゥース・チェックの上衣を脱ぐと、色あせた黒ジャンパーを着る。————————[ゴールド・フィンガー] イアン・フレミング
⭐︎14 グレン・チェック / タータン・プレイドの一種
ウィンザー公格子、プリンス・オブ・ウェールス格子、グレン・プレイド、この柄を好んだウィンザー公に因んだ呼び方である。
正しくは、<グレン・アークハート・プレイド>で、キャロライン伯爵夫人がスコットランド、アークハート谷で織らせたものだという。
⭐︎15 ガンクラブ / これもまたタータンから出た伝統柄
1874年にアメリカン・ガン・クラブが、そのユニフォームの柄として採用したところからこの名前がある。オリジナルそのものは、タータン・プレイドから出ている。
⭐︎16 タッタソール / 馬から産まれた柄
ロンドンのナイトブリッジ・グリーンにタッタソールという地名があって、ここは有名な馬市場があることで知られている。ここに集まる連中がとういうわけか乗馬服の下に着るベストの柄に、タッタソールを好んだのだ —————-というエピソードがある。

出石尚三氏のMENS CLUBレポートより、抜き出しした文です。氏曰く、全ての服装がスタイルとマテリアルのふたつの大きな要素から成り立っているように、トラディショナル・モデルもまたスタイルという名の美術館と、マテリアルという名の博物館から構成されているように思われる。
60年代、これだけの博識を持ってモード・スタイルに対峙していたと言うことは実に恐ろしくもあり驚きもあり。氏のスタイル評論に対して敬意をはらいます。————————————記述はMENS CLUB / 出石尚三 “マテリアル” より引用しました。

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