Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

アルフレッド・ヒッチコック監督のラブ・コメディ映画のジャンルに入るかと。ケーリー・グラントは、この映画出演の時は51才、この映画のあと、ラブ・コメディ映画に多く出演、めぐり逢い、よろめき休暇、無分別、芝生は緑、ペティコート作戦、ミンクの手触り、シャレード、いわゆる彼の晩年の映画となりますが、50年代の彼より素敵な映画と素敵なスタイルを堪能できます。そういった意味でもそれを引き出したヒッチコックは名監督と言えますね。
この映画で魅せてくれるスタイルは、3スタイル オープニングは、赤の水玉スカーフをあしらったクルーネックセーター

スカーフ、水玉の大きさと赤のバランスがいいですね。水玉が多くはいると、むしろ派手に見えますから、このくらい間の空いた感じがグッド!僕もスカーフは水玉に限ると感じて、紺ベースと黒ベースの二枚を使い分けています。

クルーネックをシャツ抜きで着ると、カジュアル感が増しますが、そこにスカーフを放り込む事で、逆にエレガントさが増しますね。真似たいスタイルです。この映画では、ケーリーはいつもスカーフを巻いていました。
このセーターのようにスエット風なセーターでも、ケーリーが着こなすとエレガントなスタイルとなります。パンツにドレスパンツを合わせるところがミソ!真似たいですね。

次はブレザースタイル、これが実に面白いんです。理由は、ボタンの留め方。三つボタンなのですが、各シーンで、留め方がバラバラ、意識したのか或いはうっかりしたのかはわかりませんが。


一つ言えるのは、この映画が公開されたのが1955年、アメリカではアイビーがようやく学生ルックから大人のスタイルに認識された時期に当たります。ですから、流行に早いハリウッドスターのスタイルでさえも、まだまだアイビーのディテールがまちまちで未完成でした。(60年前後のアイビー・スタイルは、凄くクールになってますので、その後一気に広まってきたのでしょう) さすがのスタイリッシュなケーリーも英国風着こなしと違いアイビー・スタイルは苦手のようです。でもトレンドだからちょっ取り入れてみようと考えたのが、この映画のスタイルかなあ〜と。その後の映画では、本来の彼のもつエレガントな英国調スタイルに戻り、磨きがかかってきてますから、やはり本来の自分の得意なスタイルに自信を深めたのでしょう。


下記のような同シーンで服装違いということは、意外とよくあるのでは?同じに見えるジャケットを2~3着用意して撮影に臨むので、ハンガーにズラッとかけてあると、つい違うジャケットに手を通してしまうんでしょうね。フランク・シナトラの ”刑事” でもありましたね。袖ボタンが2ツと3ツのジャケットの違いでしたね。やはり同じシーンで着てました。僕らのようなオタクな輩にそこまで服装のチェックをされているとは思わないからのミスでしょう。まあ〜映画の内容には関係ないですが。

ケーリー・グラントも意識してやったのか、あまり考えないでやったのかは分かりませんが、これはボタンの掛け違い。ただ言えることは、ボタン留め方は、それぞれの好き好きでいいという事です。何度も言ってますが、ラルフ・ローレンは一番下のボタンだけ留めるのが好きですし。どのボタンを留めるという規則はありませんから自由気儘で。
次はシャツのエレガントについてです。ただの白いシャツというなかれ。この時代ゆったりとした身頃や腕周りが男のシャツの魅力、また肩の縫い込みにギャザーを入れる高度技!

昨年頃からですかね〜 シャツが少しずつゆったりとしてきたのは。僕のシャツは、以前はオーダーでスリムフィットさせていたので、昨年のスタイルチェンジからは、前のシャツが合わなくなって往生しています。もっとも、市販の少しオーバーサイズ購入で応急処置していますが。

さすがケーリー・グラント、得意のグレースーツ・スタイルは完璧!この後の “北北西に進路を取れ” を彷彿!グレースーツの帝王と言えるでしょう。

限られた決まったスタイルを決まったように着る、これがケーリー美学。僕らも同じようなスーツを着てるんですから、ここは何か考えないと。

舞台装置にビックリ!リヴィエラ、カンヌ、モナコ、この風景シーンを見せられては、さすがのセレブたちも太刀打ちできないかと。二人の持つイメージの相乗効果を合わせてという意味で。素敵な舞台設定でした。


まさに美男美女映画!現実では、どちらかがちょっとダサいとか装飾過剰とかになるですが、こんなのはズルい!いや〜貧乏人のひがみでしょうね。
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