Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

石津謙介氏のコラムを纏めた本からいくつかテーマを紹介し、氏の考え方を理解することでスタイルアップへの一助となればいいかと考えました。そのパート2
6: オフィスの服
ビジネススーツ、オフィスという環境の中で通用するためには、自ずと長い間に出来上がった不文律みたいなルールがある。そこで、保守派といわないまでも常識派であり、自分の着る服で、他人との差をつけようなどという意識に賛成出来ない人達にとってのビジネススーツのルールを列記してみよう。
まず第一に、服の色は濃紺と、中ぐらいのグレーから濃いグレーまで。紺とグレー、この二色はウール地である以上、オールシーズンにあてはまる。盛夏用の木綿のスーツとして、コードレーンがあるが、これも正式な場所には通用しない。
オフィス用の服の柄だが、ほとんどの柄物はオフィスには不向きとされている。しかし、濃紺やグレーに白鼠の線の入ったチョークストライプの三揃は、たまに見受けられる唯一の柄物であろう。
“ビジネスの場で着る服に、個性は不要” 個性というものは、その人の着る服のことではなくて、着る人自身、その人間そのものにこそ必要である。人と違った服、キラキラと輝くアクセサリーな、色物のハンカチーフなど、そんなもので他人との差異感をつけようなどは以ての外で、自分の無能振りをさらけ出していると言いたい。

先生は、その秘訣はテイスト、すなわち趣味のよいといわれる人。しかしこれは一朝一夕では出来上がるモノではないとも。色々と書かれてますが、まずは体の中から滲み出てくるものだと語られてます。
7: 半パンツ
何といっても涼しいいでたちといえば半パンツを上手に活用すること。問題はいつ、どこで、どのようにはきこなすかということ。妙な流行に振り回されている若い連中のように、太もも丸出しショーツやゴム草履というわけには参らぬのが中年、実年のなやみでもあります。
そこでお勧めしたいのがバミューダ・ショーツ、それに必ずストッキング、ひざ小僧までのいわゆる長靴下をはく。すなわち白シャツにきちんとネクタイを結び、それに黒靴なら夏場の通常着として堂々たるものである。

妙な流行に振り回されて、派手で目立ちさえすればいいという若い連中をしり目に、この昔からの紳士のたしなみを忠実に守り、オーソドックスな中に少しだけ現代の感性を上手に盛り込むこと。新しいTPOの解釈こそ現代的という意味だと私は考える。

本当の話、僕は今でも夏場に何度か、そうですね50年間以上、このようなバミューダ・スタイルをします。やはり気分が高揚しますね。まずやっている方はいませんが、それほど気にもなりません。大切なのは、バミューダ・ショーツは、トロピカル・ウールのグレーにすること、これだけでシックなビジネススタイルになります。
夏場のクールビズ、何かとネクタイだけが悪者になってますが、パンツを半パンツにするとか、ジャケットなしで、半袖シャツにネクタイとか、そんないくつかのパターンも紹介してはいかがでしょうか。
8: もっとブレザーを
紺フラノ・ブレザーというのは、上下お揃いで着れば、相当にきちんとした場所に出てもおかしくない。そして、ブレザーにグレーのフラノのズボンと組み合わせれば、それこそ着る範囲はうんと拡がる。私なんか、紺のブレザー一着で殆ど一年を通している。そして夏のためにポーラーか麻の風通しのよい薄地のものを一着持てばいい。

日本人は夏が来ると淡色の服を着たがるが、季節にとらわれず断固として濃色のもの、ダークスーツを着るというのが、世界に通用する都会的なマナーというべきであろう。ビジネス用にはダークスーツを、である。
職場において、紺ブレザーを着るということが、もっと奨励すべきことではあるまいか。

9: 野暮とキザ
おしゃれという言葉は、ある人には褒め言葉と受け取られ、ある人には冷やかし言葉とおもわれて、良い意味にも悪い意味にも通用するらしい。
おしゃれをもっと積極的な意味としてとらえ、人に見せるためのおしゃれ、自己主張こそおしゃれと思う人もいれば、自分ひとりで悦に入るおしゃれで充分満足している人もいる。いずれにしても、おしゃれはオーバーになると全く鼻持ちならぬというのが通説で、行きすぎるとキザな奴とけなされる。だから、おしゃれの演出というのは難しい。
ところで、キザな奴というのはいったいどんなひと?
一見、紳士風でありながら、自分自身を誇示したさのあまり、とにかく尊大ぶる人。自分がどんなに教養があり文化人であるかを〜〜、有名人を君づけで呼んで、いかにも親しい間柄らしく〜〜、などなど多々キザな人に関して書かれてます。さりげなくオシャレというのは、全く難しいものですね。
10: 海外旅行でのマナー
まず、”相手の家を訪ねた時、着ているコートや帽子は?”
——-帽子をとって、コートを脱いで玄関へ入って行くのは、長居しますという意味になる。だから、コートは着たままでよい、”どうぞ、コートでもお脱ぎになって”と言われてから脱ぐのがよい——-
僕が若い修行時代、お得意先ショップの玄関前で必ずコートは脱いでいくように教えられました。多分に、濡れたコートで店内を汚さない配慮からでしょうか。
“相手の名前はその場で覚える”
——-日本人はすぐに名刺を出すくせがあるが、向こうの人は商売上の必要からでなければ肩書つきの名刺は出さない。会話の中では相手の名前で呼びかける——
アメリカ映画でおなじみですね、〇〇と呼んでください、なんて。私事ですが、僕は名前を覚えられない病があるらしく、、だからすぐに手帳に書くようにしますね。
“子供達への挨拶も忘れずに”
“サンキューとエクスキューズ・ミー”
日本人はこの言葉を言うのが下手くそ、という評判をきく。これは使いすぎてもマイナスになることはない。
“小銭のおごりは逆効果”
ちょっとした金額の時に、”私が払っておきますから” などという心遣いは不要である。チャンと割り勘ということが当然のことらしい。
以上、僕が勝手にコラムを選び、石津謙介氏の言葉をかりて、僕が感じるスタイルに対する疑問等を抜き出ししました。全文でないので、先生の言葉を誤解して伝えていないことを祈ります。また、1988年出版なので、時代性と多少は違うところもあるかと思いますが、やはりそこは先生がおっしゃるごとく、男のスタイルの基本は全く変わらないかと思います。
皆さんそれぞれのスタイル論があるかと思います、それはそれで正解、スタイルを楽しみましょう!
#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook
#preppy #ametora #kay-standard-style
Insta/ @kay.ivy.album @kay.ivy.film
https://www.instagram.com/kay.ivy.album/
YouTube