Kay こと慶伊道彦のCoffee Break
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“HILL&DRAKE” は、アクアスキュータムのアクセサリーデザイナーだったMICHAEL DRAKEとターンブル&アッサーのネクタイデザイナーだったCHARLES HILLが1986年に立ち上げたブランドです。
15年来の親友、マイケルドレイクとチャールズヒルは、英国で入手可能な最高級素材だけを使用し、伝統的な職人気質を貫くことで、洗練されたブリティッシュスタイルの “タイ” と “スカーフ” を創り出しました。
HILL&DRAKEは、パリのオールドイングランドやニューヨークのポールスチュアート、イタリアの有力な専門店など、世界中の超一流専門店が扱うインターナショナルなニューブリティッシュタイとして瞬く間に世界的に注目されるブランドとなりました。
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立ち上げから1年後の1987年、僕は日本での販売ライセンス契約をしました。何より、Michael とは、スタイルセンスが似ていましたので求めるものも同じで。また彼はブルックスブラザーズが大好きで、いわゆる一般的英国人の面々とは違い(おかしな言い方ですが、アメリカっぽいというかインターナショナルというか) そこですぐに意気投合しました。
当時の HILL&DRAKE は英国で入手可能な最高級生地だけを使用し、一本一本ハンドメイドで縫い上げるという伝統的な職人気質を貫くブランドとして話題となりました。
Seven Thread Silk で織られたスーパーレップレジメンタルタイと、REAL ANCIENTO MADDER (リアル エンシェント マダー)と言われる草木染の一種で (古くから英国に伝わる伝統的な技法で染められた生地) 天然染料を使い40オンスのヘビーシルクツイル生地にゆっくり染み込ませて染めるプリントタイ、この二つのネクタイは、Hill&Drakeを代表的する商品になりました。
1993年、二人は前向きにブランドを解散し、それぞれのブランドを立ち上げます。僕 (FAIRFAX) は、センスの近いマイケルドレイクと共に歩むことを決めます。
(因みに、チャールズヒルは、クリケット社と契約)
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マイケルは、ファッションだけでなく、ライフスタイルにも通じていました。ですから、最初のオフィスは、Old Bond Streetの何と現在シャネルがある伝統ある古い建築物。歴史を感じる狭くて曲がった階段を思い出します。
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その後、やがてトレンドタウンとなる東ロンドンのOld Street に移転。名前の通り古い古い街、そこでも歴史ある面白い建物を借りました。マイケルは、古くてもセンスあるストーリーが大好きなのでした。
そういえば、GIBSON ギターの収集家でもありましたし、古いポルシェやホンダNSXを乗り回してました。やはり、カッコいい英国人です。
“Drakes” の誕生!
そして、その後の ”Drakes” ブランドの発展具合は、皆さんご存じの通りです。世界のクラシックなメンズ市場でネクタイといえば “Drakes” という位、評価は高くPITTI 会場でも、一番賑わっていました。
日本では、BEAMS F にてメインで展開、その後、伊勢丹、各地有名メンズショップでも取り扱い、高評価をいただきました。
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2013年、マイケルドレイクが引退、会社は新しいオーナーの所有となります。
(歴史的にみると面白い事ですが、チャールズヒルの息子マイケルヒルが、その責任者に就任)
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その後 “Drakes” は、アパレル総合という新しい道に進みます。創業してからおよそ25年以上経ち、ネクタイマーケットを取り巻く環境も変わり厳しくなってきた故、当然の道でした。
それが通用したのは、Michael Drake が、Hill&Drake の時代からズーッと守ってきた英国風にイタリアンセンスをミックスさせるという企画戦略。これはまさに現代のトラディショナル市場の太い柱であり流れです。
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Michaelと僕、二人が知り合ってから、35年!
本人の名前がアパレルブランドとして独り立ちすることは、永年パートナーを務めていた僕にとっても、非常にうれしいですし誇りにも感じます。
“Drakes” ブランドの立つ位置は、ストリートを取り込んだプレッピースタイルが基本コンセプトのように見えます。これは、今シーズンのマストでもあります。今後のブランド飛躍を楽しみにしています。
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