慶伊道彦 IVY STYLE 手引き / ポケットチーフいる?どう合わす?

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

ポケットチーフ、その昔はフォーマルな場での飾り物。そのため、リネンの白無地を三ツ山、二ツ山で刺すのが基本。

上記写真のように、2ピークス(もしくは3ピークス)に折り込んで刺す。この程度の出し方が基本と考えればいいかと。下記写真のように、TVホールドで5mm~くらい出すのは、60年代流行りました。(この写真では、ちょっと出し過ぎかと)

ポケットチーフが、TVキャスターのスタイルで定番になって (つまり一般的なオシャレさん) 、もう15年近く経つかと。90年代アルマーニが闊歩している頃は、それほど重要なアクセサリーではありませんでしたが、アルマーニのファクトリーブランドであるゼニア、そしてキトンなどイタリア・アパレルブランドがトレンドになるに従って、ハンカチの地位も上がってきました。イタリアンらしいスタイルのアクセントとして。

それが、今日では誰もが決まり事のようにポケットチーフを多くの方が刺しています。クールビズでノータイになると、さらにアクセントとしての重要性が高まり。そうなってくると、必然的に出し過ぎたり目立つ柄を選んだりと、ちょっとづつチーフが過剰なデコレーションとなってきました。

かく言う僕も何を隠そう、2000年代はポケットチーフにハマっていましたね、上記のごとくいささか出し過ぎなフォルムで。色、柄、バランスとも派手に。またそれが受け入れられた時代ではありましたが、もうそれがカッコいいスタイルではない時代となってきました。

引用写真

この写真では、チーフの出し方は派手ですが、色柄をジャケットと合わせているので、何とか浮いたかんじには見えない例ですが、テクニックとしては難しくギリギリです。出し過ぎ注意予報発令!

基本的には下記写真のようにちょいとだけ出したい。その方がインテリジェンスを感じさせますので。

華麗なるギャッビー

ポケットチーフを上手く捌くコツは鏡にあります。鏡に写る自分自身を絵のキャンバスに見立てます。 Vゾーンのシャツカラーとネクタイ、そしてジャケットのラペル、その右手にポケットがあり、そこからチーフがのぞきます。バランスを考えるとチーフがたくさんポケットから出てなくても、少しの色柄がのぞくだけで、十分チーフの効果があることが感じ取れます。

北北西に進路を取れ

我らがケーリー・グラントは洒落男ですが、ポケットチーフを刺すシーンが圧倒的に少ないです。晩年は特に。なるべくミニマムにしたかったのでは。グレー・カラーをより美しく見せるため、無駄な飾りを入れたくなかったのでしょう。サングラスを入れる場所と考えていた?このように、ポケットチーフは必ずしも紳士スタイルの必需品ではないことの証明。

白ポケットチーフといい入れ方出し方といいエレガントを知っている人のテクニック。上記写真はツゥーピークス、下記写真はアイビーホールド(パフ)

ポケットチーフには、いくつか入れ方と言うか刺し方があります。60年代に流行ったTVホールド(現在もスタンダードなスタイルとして人気) , IVYホールドと言ってシルクプリント柄のチーフをつまんでちょいと出すスタイル、パフとも言います。スリーピークス(ツゥーピークス) 麻や綿のハンカチを畳んで山をつくり入れる。(ポケットチーフの入れ方や知識は、僕のYouTubeでも話していますので、参考にしていただけたら)

どうも近年のポケットチーフは、ポケットから出過ぎに思える。ささやかなアクセントだからカッコいいのに、主張しすぎて、俺はオシャレさんだ!と大声で自己主張して紳士ぶるのは、もう流行りではないのかと。

以下、こんな合わせ方はやめませんか?といった例を写真紹介しました。

引用写真

一見オシャレなスタイルですが、芸能人は別としても、クールなスタイルではない。シャツとポケットチーフを共にするというテクニックも2000代初めにイタリアンで流行りましたが、合わせ過ぎは今日の時代性ではないのかと。いかにも見え見えなテクニックは、今の時代恥ずかしい。

引用写真

ネクタイのグラントカラーと色を合わせる、このやり方を勧めるスタイリストが多いですが、これもやり過ぎ!紳士は、私はオシャレさんですと主張し過ぎてはいけないのです。この場合、ネイビー系のプリント小紋柄を刺すべきかと。ポケットチーフを活かしたい場合は、ネクタイはネイビー無地に。

ネクタイのグラントベースに合わせて同色の無地チーフをするというのも、僕は好きではないです。白チーフであるべきかと。もし色を刺したい場合は、ジャケットに溶け込むカラーに。

よくTVアナウンサーに見るパターンですが、造花のごとくポケットに綺麗に盛り付けされています。これも、無造作感が紳士スタイルという観点からすると、やりすぎかと。コツはサッと入れサッと整える、チラッと出す。下記写真も同様な気持ちの悪さ。コラージュのようですね。

石津謙介氏の評論本でも紹介しましたが、本来普段着の紳士スタイルには、ポケットチーフは必要ありません。ポケットチーフは、フォーマルなもの。あえてアクセントとして特別に入れているんだと言う考え方がいいかと。古い洋画のシーン、鼻水を拭いサッとポケットに刺すシーン、よく観ますがそれを真似たいものです。あくまで、さりげなくチラッと。

——以上、上記写真は、全て引用写真です——

最後に、”ティファニーで朝食を” ジョージ・ペパードのスタイルより〜 ポケットチーフの基本

今年一年、僕の拙いブログをフォローしていただきありがとうございました。今年はコレで終了、来年2月から再開したいと考えています。

2023 / A Happy New Year!

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