Kay こと慶伊道彦のCoffee Break
Esquire 日本版は、1987年/春号に創刊しましたが、日本の雑誌にしては、実に内容の濃い雑誌でした。記事の一部がEsquireアメリカの記事を翻訳して取り上げている事で、それが既存の日本の雑誌にない魅力があったからでしょうか。特に僕のお勧め版は、創刊号から1900年代後半までの自分の好きなテーマの号、それと別冊で発刊された特別版。全て内容が濃いです。もっとも現在は好きなジャンルの数冊持っているだけなのですが。過去にはこの雑誌から、お勧めの映画、本、美術、あるいはBAR、などなど参考にしてきました。
数冊の雑誌の表紙を〜




どうです?どれもが手に取りたくなる雑誌でしょう。表紙もいいですよね。今回は、なかでも僕が面白かった号を一冊紹介します。
ケネディ大統領が表紙を飾るこの号は、特に内容が濃いです。

ジェイムズ・ボンド/ショーン・コネリー
映画“アンタッチャブル”撮影の頃のインタビューから、膝や肩の痛みやら肌の乱れやらミスターボンドも年取ってきたという話、注射嫌いになったキッカケなど、それでもボンドだというような話で楽しませてくれる。

盛田昭夫/ソニー会長
スピーク・アウト どんな意味かと調べると “はっきりと不満を述べる、公然と躊躇なしで意見を述べる” アメリカにはっきりとモノを言うという森田ブシ炸裂の昭和を代表する経営者、エンジニア出身である森田氏の論理的な話で元気になる。インタビュアーがアメリカ人であるというのが、他の記事でも言える事だが、目線が違って読ませてくれます。

ウディ・アレン
87年ですからウディが”ラジオ・デイズ”を取り終えた頃のインタビュー。ウディの頭の中を覗き見る興味。例えば、”アニーホール”は、自分で買い取って上映しないでおきたい、ヒットしない映画が名作だからと、”ラジオ・デイズ” “スターダスト・メモリー” など全然受けなかった映画を褒めたり、コメディとシリアスの間な微妙な感覚を語ってくれます。

ノーマン・メイラー
“裸者と死者” ベストセラー作家だが、第二次大戦に日本東海岸に上陸した事も書かれている。社会に批判的な文筆や発言でも有名、ケネディ、白い黒人というヒップスター、性の開放について、女性運動、パターソン対リストン、などなど70年代の尖った発言を読む。

テッド・ウィリアムス
1939~60 まで大リーグで活躍したプロ野球選手だが、なんと4割越えを一度やっているスーパープレイヤー、他にも三冠王2回、首位打者5回と、まったく凄い選手がいたものだ。ただ、人嫌いというか、パーティ嫌い、ネクタイ嫌い、インタビュー泣かせと偏屈者なので、同時代の名手ジョー・ディマジオの人気に隠れていた。その名誉ある孤独に迫る。

グレー・フランネル・スーツを着た男
1955年小説のタイトルが流行となり、画一性や上層部への盲目的な服従といったビジネス界の好ましくない一面を象徴する言葉となる。僕は、グレーフランネルと言うネーミングから、以前この映画に興味を持った事があったのですが、主演はグレゴリー・ペック、DVDが未だ手に入らなく観ていません。原作である小説に関する話は、この雑誌で初めて知り、非常に興味深く読ませて頂きました。日本でも”ドブネズミ・ルック”と言われ、ダメなサラリーマン・スタイルの代表と言われてますが、僕はそのドブネズミ・スタイルに魅力を感じている昨今です。

他にも、ダシール・ハミットの小説やアメリカの男の思い出話など、雑誌のどのページも興味深く、読み切るまで数日かかりました。
もし、ヴィンテージ雑誌に興味あるかたは、是非!古本屋さんに行って試読してください。最新版雑誌にない魅力が満載ですよ。勿論、他の号にも、それぞれ魅力ある話で溢れています。
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