慶伊道彦 IVY STYLE 映画 / 愛の狩人

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

“愛の狩人” 71年公開映画、監督は、あのIVYスタイルの名作 ”卒業” のマイク・ニコルズ、しかも”卒業”の主題歌を歌ったアート・ガーファンクルが主演しているという、まさにアイビー・映画。

出演者は、他にジャック・ニコルソン、キャンデス・バーゲン、アン・マーガレット、そうそうたるメンバーです。

ですが、タイトルからわかる通り<セックスの知識> ほぼほぼ女性ナンパのB級映画でしょうが、監督とアート・ガーファンクルとくれば、クールなスタイル映画に仕上がるのは確実。

オープニングは、クールビューティーなキャンデス・バーゲンが、アイビー校との交歓会に参加するシーンからはじまります。いいですね〜キャンデス!40年代は、まだアイビー校は女子入学禁止でしたので、近くには女子大が必ずありました。<セブンシスターズ>

ウブで勉強一筋のアートがキャンデスにナンパに行くのですが、これがなかなか進まない、ニコルソンに背中を押されて何とかといったところ。その時の服装は、グレーのホームスパン・ジャケットに黒のパンツ、ジャケットから考えると、まだまだアイビー前夜かと、ラペル幅や肩幅は広くノーベントで肩パットも入っています。シャツもセミ・ロングポイント。ただサドル・シューズにキャンパス感が表れていますが。おそらく、40年代後半辺りの大学4年生といったシチュエーションかなと?アイビーが沸騰するのは、50年代入ってからですから。

一方のニコルソンは、ブラウンのジャケットにプリントのボータイを合わせています。それにしても、アイビー校の学館でしょうが、わずかのシーンだけでもその威厳は伝わります。静かな雰囲気での男女交歓会がかの時代を写しています。

デートにこぎつけたアート、ホームスパン調グレージャケットにライトグレーのクルーネック・セーターを合わせアイビーな香りがします。

二度目のデート、バッファロー・チェックのCPOジャケットにダークグレーのクルーネック・セーター

一番のクールなシーン!アイビー校の雪の校内を二人はダッフル・コートで歩く、二人のダッフルの着こなしも違い魅せます。周りの学生たちも含めてアイビーな匂いがプンプン、憧れはMAX!

アート・ガーファンクルのVゾーンから、ネクタイはブルックスブラザーズと思える。なぜならBBのシンボル的なレジメンタル・タイをしているので。ですから、その他も恐らくそうではないかと推測される。この頃になると、ボタンダウン・シャツ、トラディショナル仕様のジャケットとトラッドがアメリカのビジネスマンのトレンドとなっている事を伺わせる。

ジャック・ニコルソンもしかり、ブランドは分からないが、トラッドな出立ち。ニコルソンのトラッド・スタイルはなかなか観ることもないので貴重

キャンデス・バーゲンと共に、アン・マーガレットが出演!僕の学生時代の憧れ女優。“バイバイバーディ” “ラスベガス万才” “シンシナティ・キッド”

唯一のスポーツ・シーンから、白一色のコーディネート、テニス・ジャケットにリブのコットン・セーター

物語も終盤、彼らも40才代と中年入り。スタイルも当然変わります。ポスト・アイビーというか、アイビーがダサい時代もありました。

アートは、ヘンリー・ネックにやや裾広がりのパンツ、当時パンタロンと言ってました。

ニコルソンの方は、セレブ感覚なスタイル。エンブロイダリーのスリッポンを素足で。白のオープン・シャツ、今でもこのスタイルはセレブご用達かと。

そしてフィナーレ、二人のスタイルに時間の経過が表れています。アイビーなダッフル・コートからムートンやフォークロアなコートへ。

およそ40年代後半のスタイル (学館内でのジャケットから考えて) 、そして30才代トラディショナルな時代60年代後半でしょうか、最後に40才代70年代のヒッピー文化華やかなりし頃と、スタイルも変わります。そこを観るのが楽しい映画です。スタイルが好きな方へのお勧め映画。

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