慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / IVY 60年代から80年までを検証

Kayこと慶伊道彦のCoffee Break

65年の夏、”みゆき族”騒動がアイビーの始まりと一般的に捉えられています。実際、64年冬にMENS CLUBが発売開始となり、VANの提案するアイビー・ルックが若者をとらえます。”ねばならぬ”的な厳格なルールを持つアイビー・ディテールにハマったのです。。65年からのおよそ2年間は、Authentic IVY と呼ばれるスタイルがトレンドとなり、メンズファッションが開花します。しかしアイビーの本場アメリカではすでに進んでいたのですが、日本でも67年頃から、アイビーに陰りが出始めます。メンズファッションに目覚める事で、従来男の身だしなみ的な紳士スタイル一辺倒から脱皮し、イギリスではなくヨーロッパのスタイルが流行り出します。これがコンチネンタル・スタイル、いわゆるコンチと呼ばれるスタイル。既製服技術が上がることで、マシーン・メイドに有利なズン胴ストレート・シルエットに替わり、やや広くスクェアな肩、軽く絞ったシルエット、丈が短い丸いラウンドアウェイなど、当時新鮮なスタイルが発表され人気がでます。

多様化は、ますます進み、アイビーから始まった流行は、トラディショナル、コンポラ、コンチ、ヨーロピアンクラシックと広まっていきます。このうちのコンチ・スタイルについては次回詳しくお伝えします。トラディショナル・メーカーは、KENTやクロシェドール、コンポラはRING JACKETやART JACKET、コンチはJUNやエドワード、などが支持されました。

70年代初めは、ファッションだけでなく世界中で社会変革運動がおき、揺れ動きます。ヒッピー、サイケ、ネオ・ロマンなどそれまでのルールでは考えられない運動が若者に広まります。一方ジェントルマン・スタイルでは、二つのスタイルが流れを作ります。一つはアメリカン・ナチュラル・スタイル、もう一つはアメリカン・コンチネンタル・スタイルへと。

アイビーを卒業?した社会人は、トラディショナル・スタイルとなりますが、流行りに敏感な方は、72年に上陸したPOLO ラルフローレンが提唱するニュー・トラディショナル・スタイルへとかわります。ビック・ラペル、ビック・タイ、ワイド・パンツなど新しいディテールがアイビーに取り入れられ人気を得ます。また英国のディテールが取り入れられブリティッシュ・アメリカン旋風が起きました。

75年にPOLOのライセンス生産がネクタイから始まり、翌年には西武百貨店が独占販売。70年代後半は、アウトドアとプレッピーがブームとなり、アイビーの裾野が広がり人気奪回、Back to IVYが進みます。ただ、新しい流れに翻弄されてきたVANは消え、アイビーの覇者はPOLOとなりました。国内メーカーでは、ニュー・トラディショナルのAVON HOUSEが急成長しますが、その後、80年以降はセレクトショップの時代へと進みます。

65年から80年までのメンズ・スタイルの流れを簡単に述べました。

IVY と American Traditional
British Continental
Contemporary (コンポラ)
コンポラ
British と IVY

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