慶伊道彦 IVY TEXT / 第一章

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

第一章 アイビールックの誕生

TEIJIN MENS SHOP 広告より引用

日本でのアイビー・ルックの誕生は意外と早く、1954年に創刊された[ 男の服装讀本 ] 、ここをアイビーの始まりと言って良いのかと。(雑誌には石津謙介氏も関わっています) その後、63年にMENS CLUBと名前を変え、誌上でVAN JACKETの発信するアイビー・ルックが若者を虜にする。

という事で、僕らの経験則からは、アイビーはVANブームの60年代が始まりと捉えがちなのですが、本場アメリカでは50年代にBrooks Brothersのアイビーが猛威、しかしもっと以前に、、、

1920年すでに、IVY STYLE は語られています。プリンストン大学在学時に執筆されたあのスコット・F・ジェラルド ”楽園のこちら側” には、寄宿学校での生活スタイルを描く中で ”アイビー” と書かれています。それはエリート寮生たちが作った不文律なスタイルの決まり事でした。選ばれたエリート学生たちのサークル入部をチェックする際、グループの ”〜するべからず帳” みたいな暗黙のルールがあり、そこからディテールが始まりだしたようです。

“誰もがが彼のようなスタイルをして彼と同じ話ぶりをしようと努め、、、”

IVYと言う言葉には、エスタブリッシュメント、保守性、普遍性、などの意味合いが隠されていて、アメリカのアッパークラスを指す最適な表現でした。上流階級だけでなく、そこに入り込もうとする人や憧れる人にとっては、IVYスタイルを一ヶ所のミスもなく完璧に身につけることで上流階級のごとく振る舞うことが出来たのでした。初めは英国オックスフォード校寮生のマナールール・コピーから始まったと言われています。これが、アイビー・ディテールの原型となっていきます。

アイビールック発生1930年代説もある。アイビー・リーグ・モデルの以前にユニバーシティ・モデルというスタイルが東部の名門校で誕生、これがアイビー誕生説。三つボタン、ズン胴などのディテールは後のアイビーとほぼ同じ。その後、このスタイルが進化して、1954年には、アイビー・ブームが全米で起き始める。

NY.ヘラルドトリビューン紙スタンリー・ウッドワード記者の造語からという説。弱く話題になりにくい名門校8校でのアイビーリーグ戦。しかしアメフト観戦の学生達の応援時の服装が実に目新しくて、ヘタなプレーヤーの記事を載せるよりは、オシャレな応援団の服装特集の方が受けると記者は考えそれを記事にする。その際に、その服装スタイルをアイビー・リーグ・スタイルと名付ける。こうしてアイビー・リーグ・スタイルという名称が初めて世に出たのは1933年の事だった。

アイビー・リーグは、1930年代アメリカ北東部にある名門大学だけのスポーツクラブから成り立つ。クラブ・スタイルの基本となるのは [ スタイル、快適性、利便性 ] 裕福で知識のある大学生の生活を反映している。

ファッションとして世にでるようになるのは1955年 、IACD (国際衣服デザイナー協会) の公認スタイルとして認知され、それが広まることで一般人もIVYの魅力を知るようになり、アイビー・リーグ・スタイルの誕生となる。

MENS CLUB より引用

オーセンティック・アイビーの呼称は、56年頃に始まる。アイビーが若者に流行になることで、ジャジー・アイビーなどエキセントリックなアイビーが出てくる。黒人ジャズマンのヒップなスタイルに魅せられた若者たちが盛んにエクストリームなアイビーをするようになり、そこでアイビー・リーグ・モデルをそれらと差別する必要から “オーセンティック・アイビー” と名付けられる。

エクストリーム・アイビー/ 小林泰彦/ MENS CLUB

その後、一般にまで広まったオーセンティック・モデルは、背の高い人だけが似合うズン胴長方形スタイル。そこで一般体型の人にも受け入れられようモデルの修正が始まる。ディテールを修正、上着丈を短くして軽く絞りも入れて万人体型モデル<モディファイド・アイビー>の誕生となる。

モディファイド・アイビー

ところで、180cm前後のアメリカ人体型に一番ピッタリとくる電信柱スタイルと言われるIVY、それをはるかに貧弱な体型の日本人が、半世紀以上も愛し育んできたのは何故なのか。今日のアイビー・ルックの基を作り上げたVANの功績大なのは勿論だが、もう一つの理由は、アイビーの ”ねばならぬ” という厳格なルール、これが他のファッションと違い、何事にも規律正しい日本人気質にも合い、何十年も長く受け継がれ続けた一因となったのではないか。勿論、装い感覚に長けスタイル好きだと言う国民性なくしては考えらないが。

以下続く

“In love with IVY” マグニフ神保町店にてアイビー・スタイル本発売中!

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3件のコメント

  1. 榊原 朝夫 のアバター 榊原 朝夫 より:

    80年代初めにNew Yorkに4年程住みLong Islandですが電車で50分かけてManhattanにはよく行きました、それからずっとシアトルに住んでいますCharivariやCamouflage等の名前を聞き懐かしく拝見させて頂いております。70歳になりますが、子供の頃からIVY Styleが大好きで京都BAL内にあったMen’s Shop Nakagawa等にはよく行きました、大阪のKobayashi靴店のLoaferも人気でしたね。70代の方が他にも何人かyoutubeやっておられますが慶伊さんの内容が好きで毎日楽しみにしております。益々のご活躍を期待致しております。

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    1. フォローありがとうございます、特に思い出話をしているつもりはないのですが、やはり同世代の方々が応援していただくことが多いかと。”なかがわ”全盛期でしたね。当時は。オーナーはセンス抜群でしたからね、リタイアされたと風の便りで知り残念に思います。

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      1. 榊原 朝夫 のアバター 榊原 朝夫 より:

        早速の返信光栄です。こちらで昔のIVY Styleの新品の服を探すことが難しくなっているのが残念です。日本の方がそういうものは残っているのではないでしょうか。Blogという事はやったことがなくどういうように機能するのかもわからないのですが、たまにここにコメントさして頂きます。

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