慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / Ralph Lauren 二度目の来日 ’78

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

1978 / 12 MENS CLUB トラッド・ルック特集号より〜引用編集した、ラルフ・ローレン来日インタヴュー記事

その際の発言から、70年代後半のアイビー、プレッピーの進化系を感じることができる。

**来日は二度目、前回のインタヴューから二年後ですが、ラルフローレンさん自身どういう風に変わってこられましたか。(‘78)

アイビーリーグのソフィスティケートされたスタイル自体はずっと守ってきています。ただ生活自体が変わることで、それがものの考え方や着るものにも反映されてきています。

10年程前にポロを始めた頃は、フランネルのスリーピースなど割とエレガントなものを好んできていました。その後、スポーツウェアの影響をうけて、アウトドアの要素も取り入れたスタイル、テニスやジョギングといったスポーツウェア、そしていわゆるウエスタン・クロージングの要素も取り入れてきています。

ヨーロッパが牽引していたファッションは、いまやアメリカ自身の中から、独自のスタイルが育ってきていると思うんです。私自身、ダウンベストを着たり、カウボーイハットをかぶって、自然の中で自由に生活していた時があるんですが、こういったアウトドアの生活が、人々の間でより求められてきていると思います。こういったアウトドアの生活の一番強いイメージがウエスタン調、つまりカウボーイのスタイルにあるのではないかと思います。

私自身、服そのものをデザインするのではなく、一つのコンセプトをデザインするのだと思っています。大体、服というものは好きではないし、ファッションと言われるのも嫌いなのです。自分のイメージ、物の考え方全体がスタイルとして表れるものだという風に考えます。

私自身、英国の服のもつクラシックでエレガントでリッチなイメージは大切にし尊敬というか、憧れを持っていますが、また一方で、カウボーイブーツやジーンズの良さというのもとても大切に思います。

今日のエクサイトメントはステータスシンボルにあるのではなく、ユーティリティにあるのだと思います。若い人達にとって一番必要かつエキサイティングなのは、ピックアップやハイキングブーツ、ジーンズといったものに代表されるような生活そのもののスタイルに密着したものであって、決してファッションの側から服を選ぼうという事ではないのです。

実用性、機能性が一番大切なんであって、着込むほどによくなる、といったようなものが良いわけです。

**日本の若者も、昔ながらのトラディショナルなもの、例えばチノパンやボタンダウンシャツ、それとアウトドア志向のアイテム、ハイキングブーツ、これを融合させたスタイルを街着として楽しんでますが、そういった傾向については?

ええ、正しいと思いますよ、私自身、ずっとそういう新しい組み合わせの仕方をすすめてきました。例えばツィードのジャケットにジーンズとカウボーイブーツにボタンダウンシャツにタイとか。

Ralph Lauren Homepage 引用写真

いわゆる画一化されたユニフォーム的な着方ではなく、どこか予想外の組合せ方を示してきました。エクレクティク(折衷主義的)というか、アンティークとコンテンポラリーの要素をうまく取り入れた家具のようなものです。アイビー的なものに、スニーカーをはいたり、チノをはいたり、ウエスタンブーツをはいたりといった着方をする人が増えてきていますが、それは、ウインドウの中に飾ってあるとおりに服を着るのではなく、何か自由な組み合わせをしたいという人達が増えてきているのだとおもいますよ。

アメリカン・トラディショナルというのは決して変わらず、それを好む人達は何年も同じスタイルを決して変えないと思いますね、またそれと同時にトラディショナルを逆に新しいものとして再発見するという傾向もあります。今の若い人はエクサイトメントで、より創造力に富んで、自由な組み合わせを楽しんでいるのではないでしょうか。

Cowboys & Indians より引用写真

<<< このインタヴューが行われた78年と言えば、僕が会社創業して2年目。おそらくこの前後の年に、ワシントンの FAIRFAX HOTEL のロビーで、ラルフ・ローレン氏に会っています。(ボーッと見惚れていただけですが) 社名変更を模索の中での、ワシントン訪問でしたが。 その時の服装が、まさにウエスタンを取り入れたニュー・トラディショナル・スタイルでした。ウエスタンハット、ダンガリーシャツに黒リボンタイ、コンチャベルト、ウエスタンブーツ、そしてツィードジャケット!僕にとって衝撃的な組み合わせでした。その時、ますますローレンスタイルが好きになった次第です >>>

#Michihiko Keii #慶伊道彦 #ivy #ivystyle #menswear #アイビー

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