慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / “GQ USA”版 アメリカンスタイル変遷史

アメリカGQ誌で、50年代から80年代のアメリカントラディショナルスタイルの流れを見る事ができる。同時代同種な雑誌でした “Mens Wear”誌は、70年代前半で廃刊となったので、GQ誌だけが伝えてくれる。

GQ誌の50年代は、大人のコンテンポラリースタイルを推奨。その頃ヨーロッパの代表雑誌である、 “ADAM” の影響を企画の面では受けてはいるものの、アメリカ独自のスタイルを打ち出ししていました。アメリカンコンテンポラリースタイル

1958年
1959年
1960年

60年代に入って、よりGQらしい匂いが出てきたかと。さらに磨かれたアメリカンスタイルで。アイビースタイルの方は まだ発行されていた “Mens Wear” に任して、こちらはハリウッドスター・スタイルを中心にラグジュアリーなアメリカンメンズスタイルを打ち出す。

1961年
1962年
1963年
1964年

70年代に入ると、新星ラルフ・ローレンを中心にした組み立てにシフト。アップデートトラディショナルスタイルがヒートアップ、1974年に公開された映画 “GATSBY” 公開でピークを迎える。

1974年
1975年
1976年
1977年

1978年の雑誌からは、明らかにラルフ・ローレンとその一派たるデザイナーたちのアップデートトラディショナルスタイルを打ち出しする。僕もこの頃のGQ誌を見て、60年代アイビー以来の刺激を受ける。今から想えば、GQ誌は、1974~78 頃が、一番アメトラで輝いていた。

1978年
1979年

80年代以降は、アメトラもトレンドの地位を譲り、デザイナーブランドを中心にしたヨーロピアンスタイル全盛の時代となる。このバブリーな流れは、1987年のブラックマンデーまで続く。

1980年〜

1990年以降は、二度のバブル崩壊もあり、ストリートやスポーツスタイルがトレンドNo.1となる。ドレス分野は、イタリアファクトリーブランドがデザイナーブランドに代わり台頭、ゼニア、キトン、ラルディーネなどは、今日でも主役の座を守っている。

“MENS CLUB” “GQ” 共に、60〜80年代前半までが輝いていました。僕たちは、たくさんのスタイル勉強をそこから学びました。

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慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / Bert Pulitzer 70年代活躍アパレル

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

Bert Pulitzer バート・プーリツァ この名前を知ってる方は、ハーバード大クラスのアイビー通である。

僕が、”Bert Pulitzer” ブランドを知ったのは、71年、ボストンのとあるデパートネクタイ売り場。イエローの素敵な小紋プリントタイがズラッと並べられていたので、手にとってラペルを見たのが最初。(それまで僕らには、バーガンディベースが主役だったので、イエローは非常に新鮮) それ以来そのブランドが気になって仕方がなかった。しかし当時のアメリカは、現在の日本の状況と似ていて、小売店はその店独自のネームラペルをつけていたので、なかなか見つけることはできませんでした。おそらくそこそこのお店では並べられていたと思いますが。その後、しばらく経過〜〜

Bert Pulitzer氏と小紋プリントタイ

帰国して、早速イエローベースのプリントネクタイを制作しますが、国内製ですと、当時の見たイエローの色が上手く出ないので困ったものです。そこで、イギリスのデヴィット・エヴァンス社からサンプルスワッチを取り寄せることにしました。さすがの本場、素敵な小紋プリント生地がたくさん送られてきて感激したものです。

さて、バート・プーリツァの話に戻ります。”MENS CLUB” 1980/05号に、浜田容子さんのNew York Fashion Express 記事よりピックアップしました。

親父さんのネクタイ会社を継いだのですが、企画を当時トレンドだった “ナチュラルショルダー” マーケットに集中させ社運を盛り返す。ナチュラルショルダーというのは、ブルックスブラザーズ的なクラシックを表現する別名。

タイは、スクールカラーのレップレジメンタルタイ。シャツは、クラシックをアップデートしたニューヨークトラッド。ブルックスのシャツよりボディはテーパード、カラーも短めにし、ナチュラル素材だけを使用。

独自のディテールとしては、ステッチは3/16inc. 小さめでダブルステッチ。ポケットにはペンシルホールをつけ、ボタンは穴4つ、クロスステッチでつける。特に力を入れる素材は、ピンポイント・オックスフォード、シルクのような光沢感が人気、1インチの長さの中に18から22針目のステッチを入れる。(70年代当時のボタンダウンシャツの動きがわかるかと)

1975年よりセーリングジャケットを作る。1型だけのデザインで色ちがい、セーリングには勿論、ウィークエンドにも間に合うもの。本当にいいものが一つあったらそれでいいという考え、クラシックとはそういうものだと (本人もセーリングをはじめ、スポーツが大好き) また、”トップ・サイダー” のネーミング生みの親であるバートらしいセンスでした。

僕が、彼のオフィスに訪問したのは、その後80年代の半ば。その時は、ブランドを、” XMI “ として販売しだした頃。ブランドを変えた理由を聞くと、彼自身のネームブランドは出資者に奪われたと語る。そこで、新しいブランドで再起を図ったわけです。3-4年、僕とXMIの付き合いが続きましたが、いかんせん日本では、ニューヨークトラッドといわれる大柄のプリントタイがマーケットには乗らなかった。やむなく解約となるが、短かい期間でしたが楽しい付き合いをさせてもらいました。彼も、スキーやインラインスケートをしていたので、仕事以外でも話が盛り上がりましたし、何よりもニューヨークトラッドの話を共有できたのが大きな思い出。

大柄なプリントタイは、80’sNYで大ブレークしたが、日本では、とんと受けなかったです。ただ近年、似たようなやけに大柄なネクタイを、日本でもクラシコ派は身につけてます。

そういう訳で、NYの80年代は、ボールドなパターンが全盛、ストライプタイもプリントタイも。これは日本にはなかった動き。当時、日本はプレッピーブーム、そしてその後のDCブランド、アルマーニなどが席巻した時代。NYとは全く違う動きをしていましたから。

80年代活躍したタイウェア女史 “Vicky Davis”

もう一人、NY80’s で、注目したいネックウェアデザイナーがいます。アイビーとは全く関係ないラインですが、ニューヨークスタイルという事で紹介します。巻き毛のワイルドなヘアースタイルにオーバーサイズのメガネがトレードマーク。この方、女性だから考えるネクタイの楽しさを表現。スタートの極スキニータイが受けたことが始まり。その後、ポップなアートタイブームに乗り飛躍。ユーモアあるボータイのコレクションも話題に。同じグループには、”Format” タイなどもありました。

ART感ユーモア溢れるデザインタイ

80年代のNYは、ヤッピーが闊歩した時代、バブル景気が、アートをビジネスにまであげる。ファッションも、それに乗り、高級感あふれるスタイルが全盛。数々の新人デザイナーが生まれる。今日、何人のデザイナーが残っているか。

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慶伊道彦 IVY STYLE 映画 / “Mr.Novak” 学園アイビードラマ

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

“ミスターノバック” このドラマ 63年~65年 2年間放映され、大ヒット!シリーズは、ロサンゼルスのジェファーソン高校の理想主義的な1年生の英語教師、ジョン・ノバックが、生徒や同僚の教師の人生にしばしば巻き込まれていく姿を描いています。ノバック先生を演じるのはジェームズ・フランシスカス。日本では武田鉄矢の金八先生にあたるようなシリーズかと。 ===一部Wikipedia より引用しました===

アメリカの60年代学園ドラマなので、アイビースタイルを堪能できるのが嬉しいドラマです。

ノバック先生を指導支える校長役、とにかくオシャレなスーツスタイル。僕が若い頃ハマったコンポラスタイル。ラペルの細さと型の変化に特徴がある。また、短いサイドベンツも。写真のスーツは、フィッシュマウスと呼ばれていたラペルじゃないかと。

ノバック先生は、基本トラッドスーツ。ボタンダウンシャツにウィンザーノット、当時、ネクタイをウィンザーノットで結ぶのが流行り。また、タイバーを下の方に刺す。隣の学生は、マルチギンガムシャツにハリントンジャケットという、当時の学生定番スタイル。

第一話、電信柱コンビのジム・ハットンに似た彼のスタイルは、プルオーバーシャツ!ダークなバティックプリントや60’sプリント柄の半袖シャツがクール。背が高いだけで、アイビーセンスがアップするのが、よくわかる。

プリント半袖シャツ、夏のアイビー代名詞。そう言えばY2Kアイビーは、長袖のロールアップが主流でプリントシャツもまだきてませんよね。企画者がユニクロ的定番が強い今の時代は、あえて冒険しないせいでしょうか。それとも時代性かな。

第二話、お茶目なボーイ。当時大流行りのボールドストライプシャツを着ています。昨年あたりから、このような縦ストライプのシャツがポチポチ見れるようになってきました。

後ろのレディのワンピースも同柄で、このストライプ!イカしてますよね。隣のチェックシャツの女学生といい、このドラマはアイビースタイルの宝庫!

第三話、校長は、カラーピンシャツ、Mr.ノバックは、ショートポイントボタンダウンシャツにタイチェーン、どちらも60年当時のナローラペルスーツ、ナロータイ。

同僚の結ぶネクタイが素敵、写真ではわかりづらいですがバティックプリントタイ。60年代を感じさせます。

生徒のニット、ライン入りカーディガンがあたかもテーピングを施したジャケットの気分。ダークなカラーシャツを中に着るのも60’s

第一話から第三話までのシーンから、抜粋しましたが、初めに言いましたように 60’s~70’s の学園モノは、アイビースタイルがわんさか観れるので、ストーリーよりそちらにだけ気がいっちゃいます。”のっぽ物語” “ボーイハント” “アニマルハウス” “アメリカングラフィティー” etc. もっとも当時のTVシリーズは、DVD化されてないので、なかなか観れません。是非ともDVD化して頂きたいですが。まずは映画からでも観ましょうか。

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慶伊道彦 IVY STYLE 手引き / マドラスチェックの魅力

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

私事になりますが、2022/05/02 Kay の Instagram が乗っ取りにあい、手元から消えました。(その経過はまた別の機会で) その為、YouTube と Blog のアップ頻度が増しました。Blog も今週3度!そういうわけでお騒がせいたします。

さて〜大好きなマドラスチェックの話です。

マドラスチェック(Madras check)は、インドの南西部マドラス(現在のチェンナイ)あるいはその周辺地域の織物によく使用される格子柄。細い綿糸を用いた多色で大柄な格子縞。天然の染料によるにじんだ色模様が特徴。60年代使用された染料は滲み(bleeding) が出るが、現在作られているマドラスは、色落ち防止加工が施されている。アイビー、プレッピースタイルのファンが大好きで、インディア・マドラスとも呼ぶ。

1900年代前半、マドラスは、空調のない時代には通気性が高く暑い夏に耐えられると高く評価され、人気を博し、暑い地域で のワードローブとして定評のある素材となった。

アメリカでは、1930年代、カリブ海の暖かい海岸への休暇旅行はステータス・シンボルの一部になり、これらの楽しい旅行から戻った人々は、お土産としてマドラス・シャツを持ち帰った。ブルックス・ ブラザーズは、生地の特性に注目し、暑い季節の製品に組み込む。アメリカで最初にマドラスジャケットやマドラスショーツを作り、大ヒットを飛ばすことになる。

Authentic Model

60年代の初め、マドラスシャツは、当時増え続けた学生たちに圧倒的に指示され、アイビー・ルックとしてブレイクした。当時、インドの織工が使用していた天然染料は、汗で色落ちするが、むしろ洗濯後の色落ち味を学生たちは楽しむ。

クレージーマドラスと呼ばれるパッチワークされたマドラス地も、ジャケットやショーツに使われて人気に。派手な柄がさらに派手になるのだが、何故かしっくりくると感じるのはアイビー派だけだろうか。民族調の一つとして考えると、そう派手にも見えないのかと。

では、マドラスを使ったスタイルから

マドラスジャケットには、やはりオックスフォードシャツにニットタイ、これは鉄板でしょう。持ってくるパンツは、ほとんどのモノとの相性がいいのですが、特に生成りのコットンパンツとは、スーッと溶け込みあいます。

MENS CLUB より引用

ホリゾンタルのニットタイは、気をつけないとうるさ過ぎに。僕なら無地を薦めます。ラコステタイプのポロシャツも相性よしですね。今シーズンなら、オレンジ色のポロもいいですね。

MENS CLUB より引用

マドラスのネクタイもウィークエンドスタイルとしてカッコいいです。薄いコットン地なので、シワになり2シーズンくらいしか保たない贅沢品です。ただし週一で、綺麗なプレーンノットで結んで使用すれば、長持ちします。

@takahashi.hideki.790 より引用

意外にもマドラスパンツは合わせやすいです。思うほど派手にも見えませんし。ブレザーやシアサッカーからバラクータやプルオーバーシャツまで。勿論、相手側は無地柄ですが。もし柄を持ってくるのなら勇気とセンスが大変。

MENS CLUB より引用

まずは、このようにネイビーブレザーで、練習するといいかも。納得しやすいので。

70年代、80年代、マドラスのベルトも流行りました。最盛期には、ミニバック、サイフ、袋物、、いろんな品々が

これは、70年代初めのVANのバケットとレインコートのセット。雨対策には全然なりませんが。

ハリウッドスターでは、トニパキがまず浮かびます。フランス映画の際も、マドラスジャケットで登場してカッコよさを観せてくれました。

“Le scandale” ‘66

マドラスシャツの代表は、アメリカン・グラフティのリチャード・ドレイファス!マドラスチェック使いのモデル例、60’s の匂いがします。

“American Graffiti” ‘73

70年代、日本の学生たちも、こぞってマドラスシャツで決めました。

僕の好きな僕自身のマドラススタイルから〜

グレートロピカルウールのバミューダショーツ、ハイソックス、チャッカーブーツ、ストローハット、ニットタイ
ジャケットとベストを共地で、相性のいい、生成りカラーを合わせる
マドラスのベストは、シアサッカーに合わせやすく重宝、ネイビーブレザーにもグレースーツにも合わせます。

結論としては、マドラスは、柄が派手なのですが相手を無地にすれば、実に色んなスタイルに合わせやすいです。軽くて着心地もいいので、食わず嫌いの方も是非トライしてください。

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慶伊道彦 IVY STYLE 映画 / “The Hot Rock” レッドフォードと曲者たち

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

“ホットロック” 72年公開のこの映画は、ある意味ロバート・レッドフォードが大スターにブレークするための足掛かりとなる位置かと。勿論、もうすでに “明日に向かって撃て!” “夕陽に向かって走れ” の実話物でスターへの道を歩んではいましたが、マックイーンのレベルまでは遠かったです。それが、”ブリット” の監督ピーター・イェーツと組んだこの映画で娯楽映画でもセンスを感じさせるという事がわかり。この映画の後、スティング、追憶、ギャッビー、コンドル、etc で、本物の大スターへと。

“ホットロック” 作品としては、緻密な犯罪モノではなくコメディタッチな仕上げ。B 級映画の良さが感じられる作品。僕は、このくらいゆったりした内容もすきですね、女性絡みが全然ないのも70’s 特徴かと。

特にここだ!とか、これだ!とかはないんですが、バランスが良く、また共演者たちのチームワークの良さも感じられますね。

右から、ジョージ・シーゲル、ロバート・レッドフォード、ロン・リーブマン、ポール・サンド、

ジョージ・シーゲルは、68年公開の ”殺しの接吻” での刑事役が印象的。いつも70’s Styleが基本で、渋いオシャレさんです。

レッドフォードの70’sらしいビックなラペルのスーツ。ダンガリーウエスタンシャツにネクタイが当時の雰囲気をよく表しています。スーツにダンガリー!

やはりここでも、ダンガリーシャツにタイ、スエードのブルゾンを合わせる。

レザーブルゾンにUネックシャツ、なにか今っぽい雰囲気。

70年代、日本でもアイビーからニュートラに舵をきる。ロングポイントシャツがそんな時代を映す。スーツのラペルもネクタイもビックでなくては!といった70’s

共演の二人は、主にTVドラマで活躍した個性派。この映画でも飄々とした味を出している。二人のスタイルが好きです。ロンはホリゾンタルのTシャツが似合うし、ポールはアイビー派と思える。劇中でも、ホワイトジーズやブルージーンズに白ボタンダウンシャツにレジメンタルタイと決める

ポール・サンドの、何気ない洒落ぶりが好き

ロン・リーブマン、ここでもカッコいい横縞のTシャツスタイル、こんなシャツを僕も70年代に着ていたのを思い出します。

オレンジのドリズラージャケット、先日スティアンコル soutiencolの三浦氏にお会いした時、自社のオレンジのスィングトップを熱く語られました。スィングトップのカラー時代が来ても楽しいかと思います。

ポール・サンド、70年代TVスターなので、僕も詳しくは知らないのですが、なんか雰囲気のある方ですね。この映画でも、毎度オシャレな着こなしを魅せてくれる。

コメディアンというか、飄々とした感じが好き

TVドラマ(Can’t stop Music)でも New Trad な着こなしが憎い!ビックカラーボタンダウンシャツにワイドなレジメンタルタイは、僕らもハマりましたね。

“The Main Event” バーブラ・ストライサンドとの共演、当時トレンドのチェンジポケット付きニュートラスーツ

“黒いジャガー” のモーゼス・ガン、バルカラーコート、スプリットラグランスリーブ、前肩がセットインで後ろ肩がラグラン。70年代にラグランの進化系という感じで、流行りました。

この映画ポスターも楽しい

監督ジョージ・シーガルがロバート・レッドフォードと組んで、好き勝手に楽しんだなあ〜と思える映画、僕も楽しみました。是非!

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慶伊道彦 IVY STYLE 映画 / “West Side Story” NYストリートスタイルの原点

Kayこと慶伊道彦のCoffee Break

スピルバーグ監督の “ウエストサイドストーリー” が近々公開されるが、新作を観る前に61年バージョンの話をしてみたいと、、、(2021/12/10)

その後ゴールデンウィークにスピルバーグ監督の新作を観ました。勿論、大監督の作品ゆえケチのつけようがないです。ただ、さすがのスピルバーグも、これだけは敵わなかったのではないかと思います。それはもう居ませんし存在しませんし。(だからつかえないから) オープニングのマンハッタン上空からの俯瞰図風撮影 (風景が変わった) エンドロールのデザイン (ソール・パスのセンスも利用できない) ジョージ・チャキリスのキレッキレッのダンスパフォーマンス (今、89才です) いや〜〜やはり、60’s映画はいいですねえ〜〜

“ウエストサイド物語” 公開は61年、僕の田舎では、翌年だから62年春、高校生時代!仲間が2回観た、3回観た、と熱く自慢した時代。勿論、僕にとっても衝撃的な映画という以上の出来事。青春映画としてのストーリーもいいのだが、何よりNYのストリートキッズのスタイルに目を奪われた。あのカラフルなカジュアルに!それ以来60年経っていますから、恐らく10回以上は観てるかと。アイビー映画ではないのですが、何故か熱い共感を感じてしまいます。

このポスターには、参りました、カッコいい ジョージ・チャキリスの切れ味あるダンスに痺れる

冒頭、まずNYマンハッタンの全景のアップを真上から撮り、ダウンタウンからミッドタウン、そしてウエストサイドへとカメラワーク、現在のリンカーンセンターの裏通り辺りと言われてますから 60th. 8~10av. 界隈かと、真上からバスケコートに向かってカメラ目線が降りてくる。そこに不良少年たちがたむろしている。ここまでの映像が、実にカッコいいんです。

映画のタイトルデザインを担当したのは、グラフィックデザイナーとして名の売れている ”ソール・バス” 映画ポスターは勿論、オープニングのデザインも彼の仕事か。カッコいい!

オープニング、マンハッタンの真上からの光景を
ソール・バスの映画ポスター
ソール・バスのシナトラ映画のポスター 映画タイトルデザインに革命を起こす
“めまい” ポスターもバスが
始まりのシーンから、シャツの赤と壁の赤! 赤を画面いっぱいに!ここにもソール・バスのセンスを感じる

映画が成功をおさめたのは、人種差別、白人貧困層の対立という普遍的なリアリズムと”ロミオとジュリエット”をベースにしたミュージカル世界の非現実性、この相反するバランスが良かったと言われてます。勿論、貧しい若者たちの熱気を表現したのがヒットの最大かと。

ここでスタイルの面からの見どころを見てみましょう、まずはダンスパーティーシーンから。

カラフルなんです、ゴールドからパープルまで、 男女オシャレを競うダンスシーンが圧巻!
主役トニーのジャケット!アンバーイエロー、スラントポケット、浅いベントのコンポラスタイル周りの若者も、スリムタイにカラーピン
ジェット団の二人は、ゴールドのジャケットにスリムタイ。やはり、スラントポケットのコンポラスタイル で決める。60年代、アイビーはスノッブな中上流坊っちゃま御用達で、下町の若者は、この様なコンポラ風なスタイルか。
ドクの店前のシーンから、タータンチェックのジャケットやベストでシャレる 若さがはち切れる
バスケコートのシーンでは、当時のアメカジスタイル、スエット、Tシャツ、ハリントンジャケット、オックスボタンダウンシャツの着こなしも決まってます。ポーランド系移民のジェット団は、白のバッシュ!そして、プエルトリコ移民は、黒のバッシュ!
夜のコートのシーン、ブルゾンジャンパー
シャーク団、当時ジョージ・チャキリスのこのパープルシャツが大流行!これは、彼でないと着こなせないでしょうね。
同様に、ダンスシーン、ジョージ・チャキリスは、他の人とは違う抜群のダンス感覚があるなあ〜と当時感じたし、今でもそう思います。 チャキリスのベルトずらしもカッコよかった! 007ボンドはショーン・コネリーでなくちゃいけない様に、この役はチャキリスでなきゃいけないゾ
主役ながら影が薄いトニーことリチャード・ベイマー、“ジャイアント” のロック・ハドソンがジェームズ・ディーンに喰われてしまったように、彼もチャキリスに人気を奪われる。悪漢の方が、人気者になるのは、昔から古今東西変わらないかと。Coca Cola の木箱がいい感じ
この映画では、幾人か製作者側もカミングアウトしてますし、プエルトリコ系、ユダヤ系、ポーランド系など人種差別に反対するテーマも多く掲げています、写真は、トランスジェンダーの役どころで最後に活躍するエニバディーズ、この様に楽しい映画の中に社会問題を散らべています。
最後のエンドタイトルにも注目です。一番最後に道路標識が出てきます。そこに書かれているのは「No Left Turn(左折禁止)」「No Right Turn(右折禁止)」そして最後に「Keep Right(右側通行を守れ)」と書かれます。rightにはもうひとつ「正しい」という意味があります。これが最後のメッセージとして受け取ることができます。 *だんす道” より文章を引用しました*

エンディングまでもが、”ソール・バス” のデザインで光ってました!

音楽 / レナード・バーンスタインの名曲数々 “トゥナイト” “クール” “アメリカ” I feel Pretty” そして “マンボ” 沢山の思い出の曲と共に、またまた観直してみたくなりました。皆さんも!

“写真は、全てビデオからの引用です”

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慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / T.P.O.先駆者達からのメッセージ

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

TPO とは、Time, Place, Occasion, いつどこで何を着るか、”TPOをわきまえる” 服装をしよう!70年代、口酸っぱく言われた事を思い出します。

近年では、TPOの意味合いも変わり、”社会状況、地域事情、消費者嗜好” などと解釈されたりもしています。TPOは、和製英語で1963年に国際化を掲げて発表されたようです。それが、VAN や MENS CLUB などファッション業界の思惑と重なり広まりました。

“いつ どこで 何を着るか” —- この11人のTPO —- =====MENS CLUB 08/67 #68 より抜粋====

VAN / 石津謙介氏

氏曰く、TPOは自己満足である。鉄色の紋付は私の一番好きなホームウェア。日中のビジネスウェアはブレザーがほとんどである。夜の会合では、ブラックスーツになるが、ネクタイが嫌で、時には白のタートルネックで出かけることもある。と、さすが粋なこだわりを持っていらっしゃいました。

作家 / 石原慎太郎

氏曰く、TPOなんてナンセンスである。服装の唯一絶対のルールは、自分がその場その場でそれを着て満足し、他人に迷惑をかけなければそれでいい。太陽族という言葉を生み出した氏らしい決めセリフですが、今日では、これが常識となってますよね。さすが先見の明あり。

俳優 / 伊丹十三

氏は、海外生活が長かったせいか、万事コスモポリタン的である。タキシードのTPOを心得ているとか、英国ダンディに通じるとか。やはりインターナショナルな装いで文化論を語れる第一人者。

映画監督 / 市川崑

氏曰く、着こなしで一番きらいなことは、着ているんだぞと言わんばかりの着こなしなので、自分では、あたかも裸のようになにも着ていない状態でいるのが好き。しかしこの写真で見る限り、シンプルにもかかわらずオシャレに気を使っていらっしゃいます。

俳優 / 川津祐介

氏曰く、お洒落ってやつは、ちゃんと秘策を練り、一生懸命やっていても、おしゃれなんかこれっぽっちもしていないんだぞみたいな顔をしていることじゃないか。これは、よくわかる感覚ですよね。”ガードマン” での抜群のオシャレさんが目に浮かびます。

服飾評論家 / くろすとしゆき

時代の寵児だった氏らしい言葉、一つだけピックアップして、家でくつろぐとき、いくら自分の家とはいえど、キチンとしていたい。いつなんどき不意の訪問客があるかもしれない。60年代70年代を引っ張ったIVY STYLE の先駆者、先導者。

イラストレーター / 小林泰彦

本場ガイド風のセーターが似合う氏曰く、ブレザーは将来、日本GPの審判長などを仰せつかった場合これを着て旗を振ります。アイビーからアウトドアまで、70年代のスタイルは、誰もが氏から教わる。

イラストレーター / 穂積和夫

アイビーなアイコンで僕らを魅了した氏曰く、アイビースタイル一辺倒だからスタイルは何年たっても古くならないし、ほとんどが既製服ばかりだからしごく経済的だ。いまだ現役でシャレっけ満点なのは、氏の持つヤングアットハートがそうさせるにちがいない。

他にも、服装評論家/星野醍醐郎、服装評論家/伊藤紫郎、カメラマン/大倉舜ニ、

やはり、当代一のうるさ方スタイリッシュな方々ばかりなので、敢えて外した言葉もありますが、皆さんそれぞれTPOをわかってオシャレを楽しんでいらっしゃいます。

ここでのまとめとしては、まずは洋服の歴史(大層な言い方ですがちょっとした) やディテール、基本的ルール、これらを知る事がまずは大切。周りから浮かないスタイル、溶け込むスタイルがよろしいかと。その後、目が慣れて場にも慣れて自分磨きも進んで、順々に自分の個性というか崩し方を加えていけばよろしいかと。最後は裸でも許される!なんてことになれば仙人クラス。

写真、文章は、MENS CLUB 08/67 より引用参考にしました

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慶伊道彦 IVY STYLE 手引き / ブラックニットタイの魅力

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

春から夏にかけてネクタイをするスタイルの際に重宝するのがニットタイ、なかでも特に黒のシルクニットタイは、シーン、スタイルを問わない。

僕は、一年中この黒のニットタイで過ごしています。秋冬は、ウール、カシミヤのニットタイもしますが、秋冬でもシルクを合わせるのが好きです。艶のないツィードジャケットに艶のあるシルクニット、それもAscot社のようにギシギシ音が鳴る凸凹感あるニットタイが気分良い。

編み方ですが、基本2種類あり、下の写真のニットは、”ハンドフレーム” とか “ファッションニット” などと言われるハンドメイドニット。重くてしっかりした味を楽しめます。まずニット生地を作りその後でネクタイ形に縫い込む。一般に売られているニットタイは、生地をマシーンで編むのが普通で、手編みでないのでやや軽いです。それはそれで軽い感覚もいいですね。僕はスリムタイの際は、その方が好きです。

特にしっかりと重い編み地のAscot Tie

もう一つのニットタイは、鹿子編みといい、ソックス編みマシーンを少し改良した機械で筒状に袋編みするもの。プレーンな表面が特徴です。6cm以上のニットタイになると、ちょっと物たりさがでますが、4~5cmのスリムニットですと、むしろこの方がクールです。僕らIVY世代は、このニットタイで学んだので、愛着が半端じゃないですね。

鹿子編みニットタイ

次に形ですが、一般的には、鉢巻の様にスクエアエンドの大剣と呼ばれる部分が水平にカットされています。(上の写真)

もう一つの形は、ネクタイの大剣のエンドをしたもの。なんとなく普通のネクタイのように見えるので、ビジネスマンスタイルには好評です。(下の写真)

1920年代には、もうニットタイは存在した様です。手編みでつくれるので、家庭で、ちょうど手編みセーターを恋人や息子のために編んだ様にしてプレゼント。大恐慌や大戦後、労働者階級や貧しい大学生は、手軽に入手できるニット・タイを盛んにしました。シルクタイは、エリートクラスのために人気がありました。大戦前後の1920~30年代を舞台にした映画のシーンでは、労働者が間に合わせにニットタイをしていたり、そうかと思うとニットタイをカッコよく合わせる将校もいたりで、当時のニットタイ事情が伺えます。

では、ハリウッドアイビースターから、ニットタイ合わせの魅力を見ていきましょう。と言っても、皆、黒のニットタイを合わせるシンプルなスタイルですが。

Anthony Perkins / Slim Knit Tie
Steve MaQueen / Slim Knit Tie
Bill Murray / Short Button Down
John Gavin / Seersucker Suit
Rod Taylor / Coin Tie Bar

——-以上の写真は、全て引用写真です——-

ブラウンスーツ、レッドギンガムチェックシャツ、60’s Tie Bar、黒ニットタイ、着ている茶スーツと赤シャツは意外と相性がいいですし、あとはニットタイの黒が柄を鎮めてくれます。

という事で、今シーズンまずはブラックニットタイで組み立てしませんか。きっと新鮮な夏スタイルを堪能できるでしょう。

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慶伊道彦 IVY STYLE 手引き / Seersucker 着倒したい

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

いよいよ夏シーズンIN! 何を着ても暑いのは避けられない季節、だからここは割り切ってジャケットで痩せ我慢したい、と言うのが僕の夏スタイル感覚ですが、やはり少しでも暑さをカバーしたいと思うのが、普通な考え方ですよね。

そこで登場!夏に涼しい素材シアサッカー、生地の特徴が凸凹した表面のサラサラした肌触りなので、肌との接地面が少なく清涼感があります。洗濯にも強いですし。

勿論、この素材も肩パッドを入れたりウエストを絞ったりすれば、それだけで暑さが増します。裏地も意外と熱が篭るし。

アイビーシルエット(ボックス) は、ウエストを絞らない寸胴、それに今シーズンぽいワンサイズ大きい感を取り入れ、セーターインも出来るくらいのサイズ感。肩パッドも薄めがよし!80年代流行ったアンコン風がこれに近いでしょうか。クラシコなボディフィットなジャケットと比べ遥かに快適、なおかつ時代を捉えてる感も満点!

60年代ニューヨークのビジネスマンスタイル、自然に普通にシアサッカーを着こなしています。このくらいのサイズ感がいいですね。

シアサッカースーツ&ジャケットは、ブルックスブラザーズが初めて発表したと聞いてます。

デヴィッド・ホックニー、シアサッカー好きのようですね、何点か素敵な写真が残ってますから。洗い晒しシャツにポップなコインドット。

これだけストライプストライプ合わせは、デヴィッドだけでしょうね。ポップが信条の方ですから。皆さんはマネないように、危険です、笑シアサッカーは、ある意味ストライプ柄に見えます。ですから、合わせるシャツは無地かチェック柄、タイは無地が正解。

シアサッカーなる物を知ったのは、中学生だったかな〜 ”のっぽ物語” アンソニー・パーキンス、姉と行ったような記憶が?ナンジャア〜あれは?と子供ながら羨ましく感じました

今日でも通じるシアサッカースタイル、アルバイト先のタクシー会社のキャップを合わせているのも今っぽくていいねえ〜

シアサッカージャケットには、白ボタンダウンシャツと黒ニットタイ!この鉄則ルールはこの映画から僕のルール。

さて、Instagramからクールな合わせ方を見ましょう!

@beams_f

BEAMS F 本店ディスプレイより、化繊を入れる事で生地に張りがあるシアサッカースーツ。特にパンツの形態保持によりよいので、忙しいビジネスマンにピッタリ!合わせるネクタイは、ボールドな英国風パターン、ネイビーXホワイト、シャツにも白を持ってくる事で、シアサッカーの色柄を邪魔していません。

@takahashi.hideki.790

BEAMS F 本店の高橋氏、得意の夏装いにスエードスリッポンシューズ!シアサッカースーツに、クレージーマドラスタイを合わす。ホワイトリネンチーフを刺すことで、全体を治めています。

@ayuha_ginga

ビームス丸の内店 / 阿由葉銀河氏、人気のインスタリスト!Wのシアサッカースーツ、パンツの股上も深いトレンドな装い。ネクタイのパンツインやボタンの捌きに洒落っけを感じます。

縞模様感あるシアサッカーには、チェックシャツがピッタリハマります。大きめなマルチギンガムチェックは相性抜群!

黒のニットタイ!どの様な組み立てをしても、必ず治めてくれるお助けタイ。写真のように色を沢山使う際も、シアサッカーと相性の良い黒ニットタイで締めます。

ネイビーシアサッカージャケット、ダークな色ですと、ビジネスシーンでも使えます。写真は、パンツにコットンパンツを持ってきていますが、例えばグレーサマートロピカルとかチノパンとかですと、仕事の場面でも大丈夫ではないかと。是非!

いくつか参考写真をあげましたが、実にシアサッカーという生地は、懐の深い生地!ほとんど何にでも合わせちゃいます。ですから尚更、だらしなくなる暑い夏にピッタリなのでしょうね。皆さんも、ご自分のシアサッカースタイルを作り込んでみてください。

——掲載してます写真は、引用写真です——

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慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / DOT TIE 水玉のエレガンス

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

水玉ネクタイの話

先日、BEAMS F 本店にて、高橋氏とドットタイの話をYouTube収録。実は、高橋氏はドットタイが大好きなのです。そこで一緒にランチをした時に、では次回は水玉の話をしましょう!という事になり決まった次第です。

水玉って柄は、実に不思議な柄です。玉の小さな “ピンドット” “ポルカドット” ですと、非常にクラシックな香りがして、英国調スタイルには、ピッタリですよね。ラルフ・ローレンBLACK LABEL という感じです。ところが、玉が大きなコインドットやそれ以上の水玉となると、いきなりポップになります。よく60年代のワンピースにも出てきます。

ポルカドットにしても、例えばベースカラーがサックスでドットの色がピンクですと、やはりポップな感じになりますし、水玉の飛び方を変則的に飛ばした柄も同様な匂いが出ます。まさに、二面性を秘めた面白い柄と言えるでしょう。

水玉愛好家は、沢山いらっしゃいますが、僕が一番印象に残っている方は、三木武夫元首相。この方、大変なオシャレさん!当時は、左派が受ける時代でしたが、僕は自民党での三木さんだけは好きでしたね。オシャレ派!

その愛弟子で、師匠のマネを全部したであろうこの方も首相にまでなりました、海部俊雄氏。一般的には、水玉ネクタイしかしなかった首相と言う事で有名です。何とか三木氏まで近づくスタイルをと水玉タイに求めたのでしょうか。

海外、特に何故かフランスの紳士にドットタイ愛好家が多いです。シャンソン歌手のジルベール・ベコー、コインドットとポルカドットの間くらいの大きさの水玉、ベコードットと言われるくらい常にドットタイ着用、それで、ご婦人のハートを掴み取っていたらしいです。

ドットタイで有名なブランドといえば、TURNBULL & ASSER ロンドンのシャツ&タイ専門店。ロンドンに行けば、まずはジャーミンストリートの奥に鎮座するこの店に直行するジェントルマンが多いです。

フランスでは、パリのCharvet シャツ@&タイストア クラシックモダーンなフランストラディショナルの殿堂です。元来がスイスやフランスの工場で織られていたネクタイ地なので、イギリス製と違い、錫増量の光沢あるネクタイを製作し販売していました。(現在は、環境規制から工場での錫は使われてません)

僕が関係したブランドからも紹介。一つは、Drake’s ここは、70年代後半からスタートした当時の新星ブランド。(だから、僕も参加できたと言えるのですが) 80~00年代、セレクトショップでNo.1 ブランドとして扱われ、今日まで続いています。40オンスのヘビーツイルのドットタイは、ずっしりとした重さを感じで、大事にしたいなあ〜と思えるネクタイです。

もう一つは、John Comfort こちらの方が歴史が長く1920年代にブランド確立。70年代までイギリス製ではNo.1でしたが、その後新しい波についていけず倒産。当時の輝いた時代を知っている僕が、三代目デヴィッド・コンフォートにお願いしてブランド復活したのが、2010年代に入ってから。現在は、BEAMS F にて販売されています。

水玉は、大きさで、主に3種類に分けられて呼ばれています。大きい水玉から、コインドット、ポルカドット、ピンドット、他にももっと大きなバルーンのような水玉が、色々ありますが、ネクタイには不向きな故ありません。

写真は、AZABU TAILORより引用

ドットタイで僕が好きな一つに、ポルカドットの黒ベースに赤い玉のドットタイ。一番スタンダードな大きさと配列、紺x白は勿論ですが、黒x赤のスカーフとか大好きです。

BEAMS F 高橋氏、ドットタイが大好きで、なんとか流行らせたいと願っていらっしゃいます。今回も、John Comfort Fair をやり、販促活動をなさっています。そろそろ、プリントタイの柄として戻って来そうな感じを僕も受けていますので、期待したいですね。

インスタグラム @takahashi.hideki.790 より引用

参考写真がないので説明しづらいのですが、来春以降、ドットプリントタイ復活は、カラーからなのではと?

大体のイメージ / 玉の大きさはポルカドット / 引用写真

綺麗めニートネスの時代は続くと思われるので、ポルカドットタイのベースの色をブライトカラーにして水玉は白抜き!ロイヤルブルー、ライトブルー、ピンク、イエロー、ライトグリーン、etc. ロンドンストライプシャツにも同様の色を持ってきて、合わせれば、綺麗めコーディネートになると。水玉に期待!

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