慶伊道彦 IVY TEXT / ディテールを活かすテーラード術 PANTS

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

パンツのオーダー

パンツのフィット感。まずは、股上の深さとヒップ部分の余裕を見るには座ってみる事です。立ち見では、スマートに見えていても、座ると窮屈なのはタイト過ぎる。座った際にヒップ周りにゆとりがあればジャスト・サイズ。次に、膝とラインの関係!膝の真上にラインが乗っているかをチェック。軽く膝を曲げてみればよくわかる。正しいラインはまず膝の上に乗りその後ラインが足親指横辺りに落ち着けば良い。外に出ていたらラインが開いているので歩くとラインは外側に逃げる。パンツのターンアップの話!一般的には靴にかかるワン・クッションがお勧めのようだが、僕的にはノー・クッション。ノー・クッションで短いと感じる方には、モーニング・カットもいいかと思う。そうする事で、裾の後ろ側が靴に被る。

#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook

#preppy #ametora #kay-standard-style

Insta/ @kay.ivy.album @kay.ivy.film

https://www.instagram.com/kay.ivy.album/

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY TEXT / 第三章 ディテールを活かすテーラード術/基礎編

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

IVY STYLE のスーツやジャケットは、本来なら既製品つまりレディメイドがベターな選択だが、サイズのない方にはオーダーは強い味方ですし、サイズ以外にも今どきオーセンティック・アイビーなスーツ、ジャケットは市場には皆無なので、そこにこだわる方にはオーダーが味方となる。

プロのテーラーと言えども、アイビー・ディテールに関してはそれ程知識がある方は少ないと思うので、アイビー拘りの知識を其々持っているべし。

まずは基本のキから

副資材の知識

1: 芯地

主に毛芯を使いますが、アイビー・スタイルはナチュラル・ショルダーゆえ芯地も薄い増芯 (一枚芯) のみとなる。芯地なしのアンコン仕様もある。

通常、台芯、バス芯、増芯、フェルト芯と重ねてセット、バス芯は、馬の尾毛から使用する。

前肩から脇、胸とボリュームを出すため、台芯、バス芯、増芯、フェルト芯を組み合わせて使う。増芯は一枚芯としても使え、アイビーなナチュラル・ショルダーをオーダーする際にはコレ一枚にする。

真ん中の芯地が増芯 / 一枚芯として使う

2: ボタン

最大手ボタンメーカー/ IRIS Book

ボタンに凝りすぎると飽きやすい、樹脂ボタンやネリボタンのオーソドックスな中から選ぶ。大きさも既製品に合わせ、20mm(18~21mm) , 袖ボタン14~15mm , シアサッカー生地などの夏物ジャケットには、白蝶貝 (黒蝶貝) 、ブレザーには、メタルボタン。ボタン数は3ボタン、袖は2ボタン、段返りにするか上二つ掛けにするかは、好みによる。

ボタンには、ツヤありとツヤなしがあるが、基本ツヤなしもしくは練りボタンが相応しい
サッカー生地に限らず夏物には、貝ボタンがクール、スーツでも黒蝶貝にすれば、スポーツ感覚が増す

既成のメタルボタンで満足出来ない場合は、替えボタンのセット (6×6) を購入しなくてはいけないが、最近は入手困難。その場合はヴィンテージ品をご自分で手に入れてテーラーに渡す事を勧める。

3: 裏地

キュプラ(ベンベルグ)、ポリ、ポリ&キュプラ、が通常使われる。英国製裏地でレーヨンがあり、使用感のある表情はクールなのだが、滑りが悪く背中裏の滑り具合に響く。また大柄などの特別な裏地を選ぶのは気をつけたい。

4: ミシン・ステッチ

アイビー・スタイルの象徴でもあるステッチ。唯一操作できるのは、ミシンの強弱、1インチ間に15針通すのだが、その張り具合で若干影響がでる。また、通常使用する糸は50番手だが、それを20番手と太くすることで少しは目立つが、これは個人的な嗜好となる。

5: クリーニング

ステッチの表情をできる限りキープしたいので、クリーニングは極力避ける。プレスでせっかくの生地も平坦になる。また、ラペルの返り部分などにも影響がでる。夏服は、汗等でクリーニングは致し方ないので、その際は、限りなくソフトプレスでと注文する。ラペル折り返し部分のプレスにはこだわりたい。

資料提供: Burt Peck Tailor

#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook

#preppy #ametora #kay-standard-style

Insta/ @kay.ivy.album @kay.ivy.film

https://www.instagram.com/kay.ivy.album/

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / 80’s Preppyとニートネス

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

時代の要望は、綺麗めカジュアル、ニートネス感覚に熱視線!そうくれば、やはりプレッピースタイルを見直してみたくなります。

*以下、WIKIPEDIA より抜粋引用しました*

プレッピー・ハンドブック』(1980年)は、リサ・バーンバックが中心になって編集された毒舌ユーモア参考書である。プレップダムと呼ばれる北米文化の一面を論じている。

プレッピー公式ハンドブックは、1980年代にプレッピーであるために必要なことを説明し、風刺して、WASPエリートのライフスタイルをパロディ化したものである。プレッピーはどこに通い、どこで夏を過ごし、どんなブランドを身につけるのか、皮肉な口調で明らかにする。この本は、1980年のプレッピーたちの子供時代を風刺することから始まり、プレッピーたちの理想の家庭生活を風刺し、予備校の選び方、面接、入学のさせ方をユーモラスにアドバイスする。そして、「人生で最高の年月」となるプレッピーたちの学生時代について洒落た言葉で説明し、どの大学のコースを履修すべきか、寮をどうデザインすべきか、大学でどうパーティーするかについてバーバックは、皮肉たっぷりに解明している。

「スポーツシーンやそのほかの社交場では靴下を着用しないことがよくあります」と書いています。どこで買い物をするか、何を着るか、「ピンクと緑のメリット」を読者に教えることによって、バーンバックはプレッピー文化を誰でも手に入れられるようにする。

バーンバックはその序文で、このハンドブックはプレッピーを「名門私立学校に通う幸運な少数派」のみに許されたサブカルチャーとして説明する排他的なテキストとして意図したものではないと説明している。むしろ、このハンドブックはプレッピースタイルを復活させるための道標として書かれたものであった。それはプレッピーコードの秘密を共有し、プレッピーを「きちんとした、魅力的な、そして突然達成可能な」ものに見せていた。

以上、WIKIPEDIA より抜粋引用しました。PREPPY の学問的基礎を知っておいても損はないかと。

MENS CLUB は、スタイルの面から解説していますので、引用しました。

昨年F/Wで、ノルウェージャンセーターは大当たりして復活!しかし、このイラストのプレッピースタイルをご覧ください。ラコステポロの襟立、その上からピンクのボタンダウン・シャツ、さらに上にセーターを着る!しかも、なんと!そのレイヤードがわかる様に袖捲りする。これが、当時カッコいい決まり事でしたから、流行とは後から顧みるとなかなかに楽しい出来事です。

同様にレディスでも、重ね着。ここに出てくるロピーセーターの特徴を生かしたノルウェー柄やフェアアイル柄も昨年F/Wにヒット、タートルネック・セーターの上からボタンダウンシャツというのも、そろそろ戻ってくるのかも。

80年代のMENS CLUBでもプレッピースタイルを打ち出しして提案しています。—-TAKE PREPPY—-

原宿クルーズ、当時もっともプレッピーマニア達の熱い指示を得ていたのがこのショップ。CREWS マークのスエット・シャツ(トレーナー) を手に入れるのに行列、僕もクルーズ・マークのネクタイ(紺地に白のヨットマークタイ)を年間1千本以上受注を受けた記憶がありますから。

マドラスジャケットの下に、プルオーバーシャツやポロシャツ、そして綺麗めカラーのパンツを合わせる。

ベージュ、サンドカラーなどのサマーツィード調ジャケットに、ピンクのタイを合わせるのが、トレンドでした。この場合、シャツは、イエローやライトブルーなどやはり淡いクリーンな色。

今シーズン注目のバラクータ・スタイルに、綺麗めカラーパンツを合わせる。サックスやミントグリーン、他にもクリームとかもありかと。

McGREGOR 広告写真より。ニュートラル・カラーでの合わせ方。なんでもないスタンダードな組み立てですが、80年代トラディショナル・スタイルのお手本!

何せこの時代、ピンクが大流行り!それまでは、ピンクはメンズの世界にはなかった色ですが、プレッピー・オフィシャルブックが火付け役となり、メンズのトレンドカラーとなる。

ニートネス、綺麗めパンツには、ラインをしっかりと入れて履くのが鉄則。

マドラスチェックジャケット、横縞ミニレジメンタルストライプのポロ、綺麗めコットンパンツ、アイビーベルト、80年代プレッピーそのもの!

(写真は、MENS CLUB から引用しました)

僕の写真から、サックスのパンツにイエローのオーセンティックスニーカー、コーデュロイのプルオーバーシャツにバラクータ、シャツより横縞Tシャツを覗かせる。

同じくバラクータにクリームのパンツを合わせる。ライトグリーンのオープンシャツでニートネス気分。

クレージーマドラスジャケットにサマーウール・ドレスパンツを合わせる。アスファルトカラー・オーセンティック・スニーカー、ピンクのボタンダウンシャツに黒ニットタイ、ニートネスなプレッピー・スタイルを気取る。

F/Wでも同様にニートネス・プレッピー、ツィード・ジャケットにフーデット・ジャケットを合わせる。

プレッピー・カジュアルでは、コーチ・ジャケットやラグビーシャツの使い勝手が良い。ジャケット替わりにしたり、セーター替わりに着たりと。

80年の MENS CLUB を参考にして、プレッピースタイルの検証をしてきました。次のシーズンは、こんなスタイルを楽しんではいかかですか?

*一昨年の記事を再編集して掲載しました*

#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook

Insta/kay_standard_style

https://www.instagram.com/kay_standard_style/

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / アイビーな生地選びが、、

アイビー習得の道は “型よりむしろマテリアル” と星野醍醐郎氏が、MENS CLUB #33号で語っていらっしゃいます。

星野醍醐郎氏曰く、アイビーにおいてもそのスタイルに最もふさわしいマテリアル(生地)というものがある。スタイルにはちょっとばかり難があっても、マテリアルのちゃんとした方を選ぶ。それだけでアイビー通と見えるから、生地選びは大切である。

例えば夏だとシアサッカー・スーツを身につけた男、冬だとグレーフランネル・スーツを着た男、マドラス・ジャケットやヘリンボーン・ツィード・ジャケットを着ているだけで、ディテールやシルエットに多少問題があったとしても、その男にアイビーを感じる、そんな気がします。

SUIT

ウーステッド / もっとも基本的なアイビースーツ生地である。無地ではヘリンボーンやシャークスキン、柄ではグレンチェックのブルー、グレー、オリーブなどの系統がアイビースーツには好適。

ウーステッド・フラノ / 柄物でなく、ネイビー、チャコールグレー、オリーブなどの無地モノがマッチする。グレー・フランネル・ジェントルマンの代名詞。

ミニ・ハウンド・トゥース・スーツ

チェビオット / グレーやブラウン系統のヘリンボーンやオートミール

ハリス・ツィード / 柄物はあるが、ここはやはりグレーやブラウンのヘリンボーン無地にとどめを刺す。昨シーズンから、ガンクラブ・チェックがコートやジャケットで台頭。

サクソニー / アイビースーツには、サクソニーのグレンチェックがよし

コーデュロイ / 畝の細い、いわゆるピンウェール・コーデュロイで、オリーブ・グリーンを3ピーススーツに仕立てるのが、アイビー的。また昨シーズンから中畝コーデュロイがカンバックしているが、ジャケットやパンツに取り入れるとカントリーな味が増す。

サマー・スーツ / ダクロン混紡のトロピカル(色はベージュ系統)、コットンのシアサッカーやコードレーン、

@eooaaioより引用

コットン・ギャバジン / 春夏コットンスーツの王道、60年代オーセンティック・アイビー・スタイルには欠かせない。

コットン・ギャバジン

SPORT JACKET

アイビー・ストライプ

ホップサック / ブルー、グレー、オリーブなど通年使いのジャケットとして使用される。

ポップサック

フラノ / ウーステッドではないウーレン(紡毛)のフラノが、ブレザーにはふさわしい。色は、ネイビーをはじめとして、ブラックやオリーブ、キャメル。

ウーレン・フラノ

チェビオット、シェットランド、ハリス・ツィード / ヘリンボーン、アイビー・ストライプ、ダイヤゴナル、グレンチェックなどのチェック柄。

サマー・ジャケット / オールコットンもしくはポリ混紡、インディア・マドラス、バティック、シアサッカーをスポーツジャケットとして使用。

クレージー・マドラス

SLACKS

ウーステッド・フラノ / ミディアムないしはダークグレー、オリーブなどの霜降りならびに無地物。基本の基本的なパンツ。

チャコールグレー・ウーステッド・フラノ

チーノ / 綾織のコットン地で、色はタンやオリーブ系統。

チーノ

コーデュロイ / ピンウェール・コーデュロイ、タンやオリーブ、

ピンウェール・コーデュロイ

ホイップコード / ナチュラルベージュ系統やオリーブ

ジーン / Gパン、デニム・ブルーやホワイト・ジーンズ

サマーパンツ / ダクロン・コットンのポプリンやポリエスター・ウーステッドのトロピカルで、色は、グレー、オリーブ、タンなど。

トロピカル・ウール・パンツ

コットン・パンツ / マドラス、シアサッカー、リネン混、

クレージー・マドラス

上記のアイビーな生地は、全てブルックス・ブラザーズが100年以上も前に商品化で取り上げたモノですが、嬉しいのは、それがずっーと今日まで続いていることです。化繊全盛時代にはなってますが、おそらくこの後100年先でも、愛用するアイビーファンがいる事でしょう。

写真は、MENS CLUBより引用しました。

(一昨年の投稿の改訂版です)

#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook

Insta/ @kay.Ivy.album

https://www.instagram.com/kay.ivy.album/

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / アイビー・入門ガイド

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

1 : アイビー・ルック 発生史 / 星野醍醐郎著より

アイビー発生には、二つの説が考えられる。1870年代とも1930年代とも言われている。

1890年代初頭/ 背広の原型

1870年代説、アメリカにおける背広の初期時代であり、そのあたりのことはリンカーン大統領とブルックス・ブラザーズという当時の代表的な事柄から思い起こされる。(以前、ブルックスブラザーズ展にてリンカーン大統領のウェアが展示されていました)

伝統的 (トラディショナル) スーツ誕生は、ここからスタートしたと考えるのはおかしくはない。

1930年代説、アイビー・リーグ・モデルの前身にユニバーシティ・モデルというスタイルがあり、東部の名門校で誕生。これが、アイビー誕生説に当たる。その後、このスタイルが進化して、1954~56年には、アイビー・ブームが全米で起きる。

さまざまなアイビースタイルが起こり、例えばNYの自由人たちのグリニッチ・アイビーとか。ジャスマンの独特なJazzyスタイルとかもあり。

そこで、混乱するイメージを整えるためにアイビー・スタイルの定義を定める必要が出てくる。1958年、IACD(国際衣服デザイナー協会)が、アイビー・リーグ・モデル(アイビー) を、公認スタイルとする。これがアイビーの誕生である。

そしてアイビー・ビジネスの拡大のために、普通体型以下の人にも好んで着てもらえるようにする必要があり、それがモディファイド・アイビーができるまでの簡単な過程だが、概して身長の高いWASP向きなアイビーを、一般に似合うようにディテールを工夫した。

イラスト右より、19世紀末ごろのアイビーの原型。真ん中、1950年代前半のオーセンチック・アイビー。左手、1950年代後半のモディファイド・アイビー。
1950年代のモディファイド・アイビー

2 : 当時のスポーツ・ジャケット/ ブレザー・コート

縞のアイビーブレザー、無地のアイビーブレザー

アイビー・ブレザーには二つの種類があり、一つはアイビー・ストライプでつくったもので、グレー系統の渋めな柄が多い。昨今ブレークしているはっきりとしたストライプ柄でなく、あくまでも渋い色合い。もう一つは、紺フラノのブレザーである。ブレザーといえば、紺ブレとまで言われる。パブリック・スクール・カラーのブレザーは、各地卒業生が持ち帰ったヴィンテージから、広まる。80年代、プレッピーブームから、ようやくカラー・ブレザーの裾野が広くなる。

3 : MENS SHOP / TRAD SHOP

いわゆるトラッドなメンズショップは、60年代から70年代にかけて、全国6大都市だけでなく全県にありました。昔からの洋品店がVANを導入して、リ・オープンする例が多かったようですが。当時、VANの店主は、地方ではトレンドの名主として崇められていました。

それが、POLO が日本に上陸した頃からちょっとした変化が出てきました。新しいアイビーについていける店とそうでない店、分かっていても商品の手当ができない店など、色々な理由がありますが、厳しくなってきました。それが70年代半ばの頃です。さらに、70年代後半には、VANが倒産!完全にそれまでは何とか各地No. 1の地位をキープしていたショップも、それができなくなりました。この難局を乗り切ったメンズショップは、チェーン店を除けば数える程です。

アイビーの本場アメリカでも事情は同じで、ニューヨークの J.Press でさえ整理され経営者も変わりました。

MENS CLUB よりの引用写真

70年代、メンズショップ店員は、若者たちのアイドル的存在で、兄貴分として生活の悩みなどにまで関わっていました。アイビーを売るというより、スピリットを伝える役割を担っていましたし、本人たちも自覚していました。自信がそうさせたのですね。

現在、メンズショップという名の店は、あるにはあるが、当時の接客スタイルと随分違うのではないでしょうか。それは販売スタッフ側だけの問題ではなく、お客さま側もそこまで求めていないのかもしれません。これが時代の変化というのでしょうか。少し、寂しい気がしますが。

最後に60年代~70年代前半、若者たちに影響を与えたMENS SHOPを羅列しますが、あくまで僕が当時訪れたり、お付き合いしたりした感想からの選抜です。他にも地元の若者に多大な影響を与えた素敵なショップは、各地にありました。懐かしい想いで名前を見る方もいらっしゃるかと。

関西 : 大阪テイジン、ロク、トラヤ、シンコウ、フタバ、尼崎ナカガワ、神戸フナキヤ、マック、京都ピノチオ、イノハナ、姫路キャプテンタマキ、和歌山蝶屋、

関東 : 東京テイジン、三峰、イセヤ、カワムラ、春木屋、元町信濃屋、ポピー、横浜トクナガ、上野ミドリヤ、ツルヤ、赤羽愛好堂、浦和GENTS、熊谷ナミキ、

他 : 山梨タケヤ、静岡DUKEトクナガ、浜松COX、名古屋カトウ、豊橋エース浦柴屋、岐阜ハトヤ、岡山スナミ、広島さだや、モリシゲ、尾道チェック、高松銀蝶、高知鳩屋、松山サツキ、福岡タカラヤ、岩久、健軍ケント、

百貨店 : 銀座そごう、日本橋白木屋、新宿小田急、難波高島屋、名古屋オリエンタル中村、福岡岩田屋、他

(写真は全てMENS CLUBから引用)

今回は、以前掲載の記事を修正したものです。

#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook

Insta/ @kay.Ivy.album

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE / 24FWスタイルはパンツが主役

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

昨年は、イエローのOXボタンダウン・シャツがオーバーサイズとなりブレーク、組み立ての中心となりましたが、さて今シーズンは何に注目しましょう。僕は、パンツにこだわってみたいかと。

1: ツィード・パンツ

80年代、重宝されたウール・ドレスパンツが、ここに来て見直されてきました。カジュアルへの反動もあり。チャコールグレー・ウーステッドがドレスパンツの基本となりますが、今シーズンは、もう少し重くラフ感のあるツィードもしくはツィード風のパンツを合わせてみたいです。ヘリンボーンやガンクラブ・チェックなどの。英国調タウンスタイル、インにウール・ニットタイやフェアアイル・ベストを持ってくるとピッタリ、重く感じるツィード・パンツには、軽く感じるスニーカーが相性よしかと。

ツィードパンツ/ラグビー・ジャージにも英国調の香り

2: コーデュロイ・パンツ

今シーズンは、なんといってもコーデュロイでしょうか。そしてパンツとなれば、中畝コーデュロイが生地の艶と重厚感のバランスが取れ、合わせやすいです。(因みに細畝コーデュロイは、スーツに使いたいです) 今シーズンのカラーは、まず一番にグリーン、そしてアンバー・ブラウン、エクリュ、あたりが使い勝手が良いです。スエード・シューズが相性一番。

ホームスパンに/コーデュロイ・パンツは相手選ばず

3: コットン・パンツ

コットン・パンツと一括りとしましたが、ライン入りコッパン、チノパン、カーゴー・パンツ、ベーカー・パンツなどなどのコットン・パンツ。そしてホワイト・ジーンズと、今シーズンも様々なコットン・パンツが活躍してくれます。カラーは、ホワイトからライト・ベージュまでのナチュラル・カラーが主役。シルエットは、ウディ・アレン風ゆったりシルエットが今っぽいです。パンツが軽い分、靴は重たい革靴を合わせるのが好きです。

コーデュロイに/コットン・パンツを
ウディ・アレンのゆったりなストレート・シルエット

チノパンは、アイビー・スタイルを演出します。シェットランド・セーターに合わせ、キャップとスニーカーを加えてプレッピーを楽しみます。

プレッピー調スタイルにピッタリと
黒タートルネック/ジーンズはホワイトが主役
60年代アイビー・パンツはホワイト・カラーが活躍 /MENS CLUB より引用しました

#ivy #ivystyle #ivylook #preppy #preppystyle #mensstyle #kay #keii

Insta / @kay.ivy.album

https://www.instagram.com/

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE 手引き / コーデュロイ・ジャケット組み立て

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

コーデュロイは今シーズンのマスト・アイテム!そこで手持ちのコーデュロイ・ジャケットやスーツでの組み立てにチャレンジ。

1 : 中畝コーデュロイのWジャケット

パンツにチノパンとホワイト・ジーンズを持ってきてプレーンなプレッピー・スタイルとしました。いつもの様に軽いイメージのパンツには重い靴という事で、スエードのウィングチップをあわせる。シャツはオックスフォード・ボタンダウン、それに合わせてニットタイかウールのクレストタイ、そしてキャップも。

2 : ブラウンのピンウェル・スリーピーススーツ

ピンウェルのコーデュロイはアイビーの雰囲気がプンプンします。イエローのボタンダウン・シャツにレジメンタルタイや黒ウール・ニットタイを合わせます。また、パンツだけをワークパンツなどにするのもありです。靴はコーデュロイと最も馴染むクラークス・スエードブーツ。

プリントタイを合わせ、ビジネス対応に

3 : オーソドックス・モカベージュのスーツ

オックスフォード・シャツもいいが、ここではダークカラーのチェックシャツやダンガリー・シャツで遊んでみます。ウール・プリントタイでファーマー感覚で決める。またパンツをスエット・パンツに変え同じくスエット・シャツも加えてスポーツ感覚を楽しむもまた良し。当然、スニーカーとキャップが相性良し。

ウール・プリントタイとオッド・ベストで

4 : オリーブグリーン・カントリー・スーツ

ダンガリー・シャツやブルー・オックスフォード・シャツにブルー色の刺したレジメンタルタイ、そして定番ダーティー・バックス。またパンツをオリーブ系のコットンパンツにしてコンビのUチップ・シューズでシャレを遊ぶも良し。タータンチェック・タイとクレージー・シャツ

ベーカー・パンツを合わす

5 : タートルネック・セーターを合わす

アンティーク・ゴールドのドライビング・スーツ、シェットランド・セーターのインにタートルネック・セーター。

Wコーデュロイ・ジャケットにタートルネック・セーターは、相性抜群!この際、パンツはラインの入ったウールパンツでタウン感覚を。

MENS CLUBより引用

コーデュロイ・ジャケット、今シーズンのイチオシ、しかもコーディネートが幅広く易しい。この冬を楽しみましょう!

#ivy #ivystyle #ivylook #preppy #preppystyle #mensstyle #kay #keii

Insta / @kay.ivy.album

https://www.instagram.com/

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / アイビー・ディテール #2

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

この号は、特集号ゆえ創刊当時からのアイビーの動きを詳しく教えてくれています。60年代のアイビー、つまりオーセンティックなアイビーの特徴がわかりやすく説明されています。

1 : “アイビーふたたび登場” 星野醍醐郎 ‘59 第14号より〜 (この号は71年発刊号ですから、最初の執筆からおよそ12年経ってます) アイビーは60年代後半には、コンポラやコンチの流行に喰われて一度は失速しました。アイビーは、長い歴史の中で何度もトレンドとなったりヤボとなったりを繰り返していますので、ちょうどこの時期が、初めての “Back to IVY” と言えるのでしょう。復活した理由を星野醍醐郎先生がわかりやすく解説しています。

56年のオーセンティック・アイビーから、68年頃にはモディファイド・アイビーとなる。柔らかく解釈されるようになりルールやディテールが一般人にも受け入れやすくなる。わかりやすい理由としては、オーセンティックは、WASP仕様つまり背が高くて胸板厚い白人にしか似合わなかったので、一般人には受け入れが難しかった。そこで、体型が少々不恰好でも似合うような仕様を取り入れたとの説があります。

2 : この号の時代のアイビーな決まり事や着こなしをピックアップしてみました。

当時のブレザーは、ほぼネイビーのみ。それにチャコールグレーのようなダークなパンツを合わせる。ミディアムグレーを合わせるようになるのは、70年代後半に入ってから。

幅広ストライプのブレザーも登場、合わせるパンツは、現在と違いダークなグレーのパンツ。当時は、ダークな色合わせがアイビーの特徴。今よくみられるキャメルやグレー、そしてタータンチェックのブレザーの出現は、まだまだ先になります。

60年代当時、シャツのパッケージは襟腰を潰してペッタンコになってます (ボタンダウンシャツのお決まり事) 。襟裏のボタン、アイビーフック、センターボックスプリーツ、etc. が基本的ディテール。

69年代当時の人気シャツ柄。マドラスシャツ、ペーズリー柄プリント、細かなギンガムチェック、

アイビーに欠かせないセンター・フック・ベント、20~22cmが標準でした。エルボウ・パッチをつけたジャケットやセーターも人気。

アイビーの最大の特徴がアイビー・ストラップと称するバック尾錠。タッターソールのオッド・ヴェストやニット・ヴェストも人気に。

当時流行ったメンズショップ風にディスプレイされた写真、ワードローブを揃える際の勉強になります。

3 : シアサッカージャケット、この様なダーク系の色で全体をダークにまとめるのが、60年代風!渋いダークなシアサッカー・ジャケット

キャメルやグリーンのブレザーもダークなパンツで合わすのが、60年代風。

エルボー・パッチのついたガンクラブ・チェック、カントリージャケット。皮の組みボタンも60’s

当時、ステンカラーコートと呼ばれたトップコート、マドラス柄のコートも流行る。

カーディガンも当時流行った一つ、袖周りのゆったりとしたスタイル。Vゾーンを大きく取りボタンの下だけを留めるのが流行り。

ざっくりと60年代流行りのディテールやアイテムを写真で追いかけてみました。ファッション開発途上の日本で、60年代半ばにここまでアイビーが進んでいたという事は驚きです。先人の苦労に感謝しかないです。後輩には大切に受け継いで頂きたいですね。(写真は全てMENS CLUBから引用しました)

*この記事は以前の投稿の改正版です*

Insta/ @kay.Ivy.album

YouTube

#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE 手引き / ツィード・ジャケットに何をもってくるか

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

秋のIVYスタイルの王様、グレー・ツィードのヘリンボーン・ジャケット!毎年これを羽織るシーズンが待ちどおしい。さて、今シーズンはどう着こなすか?組み立てるか?一緒に考えましょう。

1: まずは合わせるパンツをオーソドックスなグレー・フランネル(ウーステッドもよし) 色はダーク・グレーとミディアム・グレー、正統な60年代のアイビー・リーガーをイメージします。

頑強なイメージのあるヘリンボーン・ジャケットには、可愛いピンクのオックスフォード地ボタンダウン・シャツを合わせるというのはいかがですか?(勿論、今シーズン流行りのイエローやライトブルーも正解なのですが) もう一枚シャツというと、やはりこれもオックスフォード地のキャンディ・ストライプでしょうか。色は、ピンク、レッド、イエロー、グリーンとそれほど色も刺さないのでどれもが良いという感じ。

それに合わせるネクタイはと言うと、ここはレップ地レジメンタルタイ、それもできる限りシンプルで大ぶりなストライプがいいかな、あとはこれもレップ地のクレストタイとロイヤルクレストタイ、パターンさえ間違えなければ、色は特に気にする必要もないかと。この写真では、バーガンディを合わせてみました。

グレー・フランネル・パンツに合わせるシューズとなると、ここはやはりスエード、それもダークブラウンがよろしいかと。お互いの素材の持つ色具合いがマッチします。ウィングチップとデザート・ブーツを合わせてみました。都会的なタウンスタイルといった装い!

2: パンツをツィード・パンツやコーデュロイに替えると、カントリーな気分が増します。カントリー・タウン・スタイル

シャツは、ツィードやコーデュロイと相性の良いタッターソール・シャツやオックスフォード地シャツ、もう一枚はダンガリー・シャツ、シャンブレーやデニム地などのインディゴ・ブルー系統もオッケー。合わせるネクタイはウール・タイがベスト!ウールプリント・タイやウールニット・タイ、そしてタータンチェック・タイも合わせやすいです。

コーデュロイ・パンツにはデザート・ブーツを合わせました。カントリーな気分にピッタリとはまります。また、ツィード・パンツにはスニーカーを合わせ意外感を楽しみます。勿論、スエードやヌバックが正統で相性良し!

3: ライトカラーのコットン・パンツやチノパンで、プレッピー調で組み立て。チノパンはラインなしでもコッパンはビシッとライン入りで履きたいです。

そこで、シャツにプレッピー感満載なタータンチェック・シャツ、ダークなタータンチェックですと、ノータイでも様になるでしょう。また、ウエスタン・シャツでラルフ・ローレンを気取るのもありかと。

ネクタイは、タータンチェック柄がプレッピー気分ですが、ここは無地のウール・ニットタイで。色はグレーで馴染ましてもグリーン・ニットタイで挑発するのもいいかと。クレスト・タイも、プレッピーなイメージを出してくれます。

ラフなチノパンには、重い印象のウィングチップでバランスをとります。スニーカーだと軽くなりすぎるため。ライン入りコットン・パンツには、中茶のデザート・ブーツはいかかでしょう?

4: シャツ抜きスタイルは、タートルネック・セーターで合わす。黒タートルネックにホワイト・ジーンズとモノクロ合わせにして、差し色はポケットチーフだけにします。ホワイト・ジーンズにはチャッカー・ブーツでバランスをとります。

5: “ティファニーで朝食を” ジョージ・ペパードのヘリンボーン・ジャケット・スタイルは秀逸トラッド・スタイルかと。そこを真似てグレーでまとめたいです。白シャツに黒ニットタイ、ライトグレーのニットベスト、チャコールグレー・パンツに黒のスリッポンと。

6: “殺意の香り” ロイ・シャイダー 80年前後の撮影ですが、ラルフ・ローレン風ニュー・トラディショナルの全盛期!淡いグレーのボタンダウンシャツにやや太いニットタイ(もっともシャツは高い襟立てでオーダーでしょうが) ボールドなトラディショナル・スタイル。

7: 70年代魅せられた、ラルフ・ローレン氏のヘリンボーン・ジャケット・スタイル。ワイドラペル2ボタンのヘリンボーン・ジャケットにデニム・シャツでウエスタン調に装う。

“ICON’ 引用写真”

ショートポイント・カラーにクレスト・スリムタイ、ニュー・トラディショナル・スタイルのお手本、ラルフ・ローレンは、このようにビック・ラペルにナロータイを合わせました。

*引用写真”

この様にツィードのヘリンボーン・ジャケットは、色々な組み立てが楽しめます。皆さんの感覚を引き出させてくれます。今シーズンも大いに楽しみましょう!

#ivy #ivystyle #ivylook #preppy #preppystyle #mensstyle #kay #keii

Insta /  @kay.ivy.album 

https://www.instagram.com/

Insta / @kay.ivy.album

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw

慶伊道彦 IVY STYLE 講座 / アイビー・ディテール #1

Kay こと慶伊道彦のCoffee Break

アイビースタイルのキモは、”DETAIL” ディテール!アイビー程決まり事がこと細かくうるさく言うスタイルはないでしょう。でもこれが意外にも煩わしくはないのです。ゴルフも厳しいルールがあるから面白いし、伝統あるスポーツとなります。寿司屋も理にかなった作法があるから粋なんです。これが回転寿司となるとファミリースタイルとなり、流行モノとなります。同じようにアイビーは、決まり事があるから知ることが楽しいし、また伝統的スタイルとなります。アイビーにルール事がないと、こんなにも長い間ファンに指示され続けられなかったでしょう。

そこで、アイビーのディテールをもう一度、勉強し直してみましょう。

* 星野醍醐郎、くろす・としゆき、両先生がMENS CLUBに寄稿した記事より引用、再編集しました *

*ナチュラルショルダー・モデル / 1950年代Brooks Brothersがアイビースーツを販売する際、そのモデルを、ナチュラルショルダー・モデルと名づけていました*

長方形の箱ガタスタイルが、特徴

1: シルエット

ズン胴な長方形シルエット、胸のダーツを取らないで、脇ぐせ(サイドカット)で形を整える。

2: ナチュラル・ショルダー

アイビーの生命線、自然な肩幅、肩線、大きすぎても狭すぎてもいけない、肩に寄り添うように。袖付けは、縦割り、片返し、それをステッチで浮くのを防ぐ。

肩線ステッチ

肩周りにもステッチが入っているのが、よくわかる。現代の仕立て技術では用がないものですが、絶対欲しい肩線ステッチ。

3: ステッチ

アイビーの第二の生命線は、ステッチワーク!ミシン・ステッチで、襟まわり、肩線、袖、ポケット、背中からベントにかけてと、全てに及ぶ。パンツの側線にも。通常 1/4 inch. (6~7mm) かなり太いステッチがほどこされ、それがスポーティーさを醸す。現代の縫製技術のアップで、ステッチは必要なくなったのだが、これがないとアイビーの味わいが出ないので必須!

4: ナロー・ラペル

ラペル幅は、6.5cm が標準(6~7cm)、第一ボタンの位置が高いので、襟開きは狭くなる。

5: フロント・カット

クラシックなラウンド・アウェイ、直線を活かすため、大きくカッタウェイされている。

6: ボタン

多くは、シングルの三ツボタン、上二つ掛けだが、古くはダブルの六ツボタンもあった。ボタン間隔は、12~13cm と、広め。長方形シルエットとなり背の高い人が似合う、その後モデル体型以外の人にも似合うようモディファイモデルが出来た。ボタン間隔も10~11cmとなる。ボタンのサイズは、小さめで(18~19mm)

7: センターフックベント

アイビーは、バックスタイルに特徴がある。カギ型に曲がった深いベント、これ無くしてはアイビーは語れない。ベントの深さは、23cmが基準。170cm 以下の我々は、20cm以下とならざるを得ない。高身長が有利なアイビーのなせる技。

23cm のフックベント、今シーズンは、お尻も隠れるジャケットサイズが復活しているので、ベントの深さも、その当時の基準に近くまで戻ってきつつあります。

8: ポケット

真っ直ぐに切られたスクェアフラップ・ポケット、ウェルト・ポケット、箱ポケット、パッチポケット、どちらの場合もステッチがしっかりかかっている。ボタン位置との関係では、アバウトだが、第一ボタンは、胸ポケットより1cm 下に、第三ボタンは、脇ポケットの位置に、これが目安となる。 このルールもモデファイモデルで、170cm以下の日本人にもフィットする仕様が生まれる。

スポーティーなシーンでは、パッチ&フラップポケットも登場。ボタンも皮の組みボタンに。ブレザーでは、メタンボタンとなる。

袖のボタン間隔も広い。2.5cm が標準だが、3cmと広めにとる場合もあり。写真を見てわかるように、ボタン間隔の広さとステッチワークが特徴。

9: パイプ・ステム / パンツ

シルエットは直線的、パイプ・ステムというのは、いわば煙突状シルエット、太ももから裾口にかけて、ほぼ直線になっている。バギーやテーパードでは、アイビーのジャケットに合わない。側線にもステッチが入る。

Barnstormer Pants より引用

10: プレーン・フロント

フロント・プリーツを取ってなく、ロー・ライズなパンツ。ジーンズから出た発想で、股上も浅めとなる。

11: ベルトループ

ベルトレスに対して、ベルトでローライズなウエストを横切らせることでアクセントを生む。1インチ(2.5cm)のベルトが通る狭いベルト・ループ。

12: パンツのポケット

脇ポケットはタテポケットに、ヒップポケットはオーソドックスな横に切られたもの。

13: バック・ストラップ

パンツの後ろには、アイビーの約束事でもある、尾錠とストラップがつく。アイビーは、後ろに特徴がでる。

* Barnstormer Pants *

14: ボタンダウン・シャツ

シルエットは、ズン胴、直線的。ルーズフィットが特徴。

MENS CLUB より引用

15: カラー/衿

ボタンダウン・シャツの特徴は、衿にある。時代によりロール具合が変わってくるが、ソフトな薄芯を糊なしで、軽くロールさせる。カラーの標準は、8.5cm、開き具合でも味が変わる。

Brooks Brothers のシャツ解説

16: フロント・パネル/前立て

普通、前立てが衿腰から裾まで続くが、写真のように、ハーフ・プラケットのものは、プルオーバー・シャツといいスポーティーな装い。前立ては、洗いにも強くステッチの表情も生きてくる。

Pop Over Shirt とも言う

17: センターボックス・プリーツ

運動量を増やすためのプリーツだが、バックスタイルがポイントのアイビーらしい仕様である。

18: ループ

古いシャツ・ディテール、アイビーループともいう。カラー後ろ中央のボタンと同様、必ずしも付いていなくてはいけないものではないが、バックスタイルをクールとするアイビーならではのディテール。

引用写真

19: 胸ポケット

古い時代のシャツには、胸ポケットはなかったのだが、アイビーでは必ずつける。フラップ付きポケットは、J.Press が、学生用に考えたのが始まり。

MENS CLUB より引用

アンソニー・パーキンスの写真より、J.Press のフラップ・ポケットシャツに、黒のスリム・ニットタイ、肩線のステッチを含め、洗いざらしシャツのステッチの味わいが、よく理解できる。

引用写真

ざっと、ドレスアイテムのディテールを説明しましたが、当然、シューズやアクセサリーズにもディテールがあります。また、それは仕草などにまで広げられるかと。

しかし、まずはドレスコードを順守すれば、いやでも他のアイテムは決まってくるでしょう。このようにやたらと面倒くさいルール事があるから、アイビーはやめられません。肩線ステッチ、背のフックベントがなくても、まだ許せますが、ラペルとポケットにステッチのない服などクールでないですね。勿論、ナチュラル・ショルダーあっての話です。

*この投稿は、一昨年のブログの改訂版です*

#michihikokeii #ivy #ivystyle #ivylook #preppy #preppystyle #kay.ivy.album

Insta / @kay.ivy.album

https://www.instagram.com/kay.ivy.album/

YouTube

https://youtube.com/channel/UCxj5YwwDwalluSQ6hfmncQw