Kay こと慶伊道彦のCoffee Break
昨秋に続き”POLO COAT”の話、第2回目となりますが、木枯らしを感じるといつも想ってくるスタイルです。
POLO COATは ”ウエイト・コート”と呼ばれ、“ポロコート” と名付けられたのは、1910年ブルックス・ブラザーズによってだそうです。
1929年のイエール大 対 プリンストン大のフットボールの試合でのアイビー・リーガーのスタイルでブレーク。その後ジェントルマンのタウンスタイルとして広まる。
POLO COATのお約束ごと
マーティンゲールと呼ばれる背中のバックベルト、ガウントレットカフと呼ばれる折り返しのカフ、フラップ付きポケット、水牛のボタン、インパーテッド・プリーツ、そして太いステッチなどであるが、時代時代で少し変化する。


まさにウエイト・コートと呼ばれる由縁、プレーの合間に羽織り暖をとる。

ブルックス・ブラザーズで発売当初は、写真のようなクリーム色の生地で貝ボタンがついていた。その後、キャメルヘアーやグレーと増える。(以下、ブルックス・ブラザーズのウェブより引用)


アイビー・リーグで広まった後、1930年代に入り、女性にもポロコートが広まっていきます。

基礎知識はこのくらいにして、ポロコート・スタイルの話に移ります。まずは社名を、”POLO”と名付けたくらいポロコートが大好きなラルフ・ローレン氏、デヴュー当時からポロコートを発表しています。この当時は、フラップが付いてないプリーツ飾りのポケットでした。

そしてこの写真が僕のイメージするラルフ・ローレン・スタイルのポロコートです。当時、この様にスーツ・スタイルではなくノータイのカジュアル・スタイルにポロコートを合わせるスタイルはなかったので、やはり、氏は天才スタイリストです。

ポロコートと言えば、元々生まれは英国、さすがチャールズ国王のポロコート・スタイルには英国紳士の余裕が感じられます。ポロコートにはレジメンタル・タイがお似合いです。国王コートは、ステッチの入らないチェスターフィールド・コートの様な味わいを感じさせます。

さて、日本ではと考えると、この方以外には思い浮かびません。馬車道信濃屋の白井氏、僕らの大先生です。早くからイタリアン・クラシック・スタイルをものにしていらっしゃいました。ポロコートはこう着るべきだとよく教えられました。

ハリウッドスターのポロコート・スタイルから、対照的な二人をチェック。
60年代のアメリカン・トラディショナル・スタイルとなれば、ジェームス・スチュアート。ウエストの絞りのないストーンとしたシルエットがアメリカを感じる。

かたやロイ・シャイダー、70年代の特徴であるワイドラペル、絞りの効いたコンチネンタル・スタイル。ニュートラディショナルへと続くスタイル。

ちょっと変わったスタイルから、ケーリー・グラントはポロコートらしきコートの一番上のボタンまで留めて、まるでもう一枚の違うコートの様にみせています。ボタンホールが付いていれば、このような着方も楽しいですね。

僕がちょっとひねったスタイルをしてみました。タキシードスタイルにポロコートを着ました。だが下半身にひねりを。フレンチミリタリーパンツとスニーカーを合わせてアンバランスを楽しみました。もっともこのようなスタイルは、少なくとも半分の方には受けないでしょうが。

スポーツ観戦時に考えた組み立て。キャップとスニーカー、そしてパンツにハリス・ツィードをあわせてカジュアル感を出しました。

さらにカジュアル感を全面に押し出したスタイル。ニットキャップ、ラガーシャツ、CPOシャツ、スニーカー、などと。ポロコートも今日のようなリラックスなスタイルが求められる時代、紳士のドレスアップ・スタイルのためでなく、ドレスダウンのための用品となっていきます。

さらにドレスダウン、寝起きから、そのままコンビニにでも行ってこようかな〜と。ニットキャップ、スエットパンツ、マフラー、これらで身を包みポロコートでお出かけスタイルに。

このように、貴重なキャメルヘアーやカシミヤのポロコートをカジュアルに合わせるミスマッチ的な感覚が今の時代感覚かと。勿論、70’sなドレスアップが好きな紳士スタイルにも、ポロコートは秋冬の大切なアイテムなのは間違いないところですが。今秋は、ポロコートをそれぞれの着方で楽しみましょう!
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