慶伊道彦 IVY STYLE FILM / “Tall Story” Anthony Perkins

Kay Coffee Break

アンソニー・パーキンス Anthony Perkins

のっぽ物語 Tall Story

オープニングからアイビーの匂いがプンプン、大勢のカスター大の学生たちに担がれてアイビーの星 ”アンソニー・パーキンス”が登場!アイボリーのアワード・カーディガン(Cの文字と3本線)、白の洗いざらしのボタンダウン・シャツ、ホワイト・ジーンズの裾をロールし、ホワイト・バックスに黒ソックス、なんともはやアイビーの星から来た王子様。僕がこの映画を観たのは中学生、姉と一緒にだった。その時はアイビーの事はまだ知らず共演のジェーン・フォンダの魅力にやられぱなしで。トニパキのクールさが分かったのは、大学生になって上京しMENS CLUBでトニパキ(当時はそう呼んでいた)のアイビー特集を見てからだったのだ。(MENS CLUB 65年/43号)

ヒッチコック監督の ”サイコ” では、コーデュロイの襟を立て細身のコッパンにデザート・ブーツを合わす、その格好良さ!もうトニパキにゾッコン。その後、彼はパリに移り住んでヨーロッパ映画中心の地味目な活動となるが、そこもまたクールな生き様と感じファンであり続ける事は変わらなかった。

さて、”のっぽ物語”のスタイルに戻ろう。いくつものクールなアイビー・スタイルを学べるが、やはりこのスタイルでしょう。ネイビーXホワイトのシアサッカー・ジャケット、白のボタンダウン・シャツに黒のニットタイ、チャコールグレー・パンツにホワイト・バックスを合わす。トニパキは兎に角このホワイト・バックスが大好きなようで、どのシーンでも履いている。(その後の多くの映画でも観れる)

アイビー・ディテールのジャケット、勿論3ボタンなのだが、この頃モディファイド・モデルへと移行しているのかボタン間隔がやや狭いように見えた。

愛らしいのはジェーン・フォンダとのラブシーンにドギマギする表情。また ジャケットにファンシーなキャップを被るシーンを参考にして、ベースボール・キャップをスーツやジャケットに合わせたい気分となった。

学内のスタイルでは、グレーのスエット・セーター、ホワイト・ジーンズ、お決まりのホワイト・バックス(この場合必ず黒ソックスを合わす)、スエットのショルダー部分が大きく良い感じ。手足の長いトニパキの魅力を存分に引き出している。クールネック・セーターの魅力もこの映画から学ぶ。

アクセサリーで目がついたのは、まずバッシュで白のCONVERSE ALL STAR、当時は垂涎物だった。そしてめがてんになったのは、時計バンド!一つはストライプ、そしてもう一つはタータンチェック、60年頃にもうアメリカのアイビー達はウォッチ・バンドを替えていたのだ。(参りました) 

他のシーンでも、襟がタータンチェックのデニム・ジャケットにホワイト・ジーンズ、ドレス・スーツ・スタイルにスリムタイも気になった。

トニパキは”サイコ”の狂人イメージだけが突出して今一つ人気も盛り上がらなかったのだが、アイビースタイルとしては満点!”プリティーポイズン”でのダンガリー・シャツの袖カフのロール、”殺意”でのマドラス・ジャケット・スタイル、などなど。アイビーをモードなスタイルで魅せてくれた天才だった。

サイコ “Psycho” ‘60
かわいい毒草 “Pretty Poison” ‘68
殺意 “Le scandale” ‘68

とににかくにも僕のアイビーは、アンソニー・パーキンスの “のっぽ物語” から始まった。以来彼のモード・チックなアイビー・ルックは僕のお手本となった。

コメントをどうぞ